2017年11月19日 (日)

鳥羽山・二俣城跡が国の史跡に

国の文化審議会は浜松市天竜区(旧天竜市)にある鳥羽山、二俣城跡を国史跡として登録するよう林文科大臣に答申を行いました。

二俣城跡は、徳川家康の長男の信康が武田氏との内通を疑われ、切腹して果てた城として知られていますが、そもそも今川・徳川・武田とその領有をめぐって幾度となく攻防が繰り広げられた歴史を持った重要な場所です。

二俣城は最終的に家康が領有することとなったのですが、小田原攻めの結果、天下の覇者となった秀吉によって、家康は関東の地に遠ざけられることになりました。家康の後に浜松城・二俣城の城主となったのは、秀吉の重臣だった堀尾吉晴で、吉晴によって浜松城も二俣城も石垣が築かれました。

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二俣城本丸に築かれた天守の石垣。天守は城の西側の天竜川が見下ろせる位置に築かれましたが、これは吉晴が新たな支配者として君臨していることを天竜川を船で通行する人々に見せつけるためで、恐らくは秀吉の意向だったろうと考えられます。

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イベントでベニヤ板で再現された天守です。浜松城を一回り小さくしたような外観だったのではないかと思われます。

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天守の石垣は最上部が正方形ではなく、内側に湾曲したアーチ状となっています。これは上に建築物が載った際に重みで石垣が膨らみ、外側に崩れないように工夫したもので、このことからも当時の最先端の技術が使われたことが覗えますが、そのようなことができたのは秀吉を置いて考えられません。

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城内からの出土品。瓦が見つかっていますので、瓦ぶきの建物があったことは間違いありません。天竜市の時代は十分な調査が行われていませんでしたが、浜松市と合併後は継続して発掘調査が行われ、戦国時代の城としての評価が高まっていました。

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中腹の雑木林の中に埋もれていた石垣。この石垣もどちらかと言えば見せるための目的で築かれたものと考えられています。

これまで、華やかさとは無縁のさびれた古城のイメージでしたが、正式に国史跡となれば、多くの見学者を迎えることになるのではないかと思われます。

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2017年11月18日 (土)

木造名古屋城天守にエレベーターは設置しない方針

名古屋城天守の木造化に向け、現在発掘調査が行われていますが、16日に開かれた木造化についての有識者会議で、バリアフリーの問題が討議されました。この中で名古屋市は、江戸時代に築城された当時の姿をできるだけ忠実に再現するため、復元の際にエレベーターを設置しない方針を明らかにしました。ただ、障害者や高齢者への配慮として座ったまま昇降ができる、階段昇降機を設置し、各階ごとに利用できる車いすを用意することとしています。

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現在の名古屋城の入場通路。内部にはエレベーターが設置されていますが、入り口に石段があるためここからは入場できず、天守外部に設置された外部エレベーターの利用が必要です。

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名古屋城天守外側に設置された外部エレベーター。外観を大きく損なっています。

木造復元天守にエレベーターを設置しないことは、今後論議を呼ぶ可能性がありますが、私は英断だと評価します。城郭は文化財であり、木造復元は当時の姿を再現することに意義があります。できれば、できるだけ多くの見学者の利用を図るのが望ましいのですが、娯楽施設ではありませんので利便性を最優先することはできません。

現存する木造天守のある他の城でも、天守内部の昇降は当時の階段に限られており、車いすでの見学はできません。姫路城で、車いすの介助者がこのことを知らずに、現場で入場できないと聞かされて落胆している姿を目撃したことがありますが、文化財の保全と安全確保のためには仕方のないことだと考えます。

名古屋城に関しては代替手段が講じられるようですから、できればこの方針を貫いて欲しいものだと思いますが、木造化については2018年7月に全体の基本構想を決定することになっています。

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2017年11月17日 (金)

紅葉と四季桜

昨日は西高東低の冬型の気圧配置で、今秋一番の冷え込みでしたので紅葉も見頃だろうと、豊田市の小原地区にある四季桜の里に出かけてみました。ここは四季桜と紅葉のコラボレーションが楽しめると言う触れ込みですが、高速を走っている頃から山間部には雲が覆うようになってしまいました。お天気が心配です。

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小原ふれあい公園に隣接する豊田市役所小原支所駐車場脇の紅葉です。現地に着くとたまに日差しがある程度でほとんど曇りの状態です。紅葉は見頃でしたが、四季桜の方は満開には少し早い状況でした。

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これで日差しがあれば言うことないのですが・・・。

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ここは立地的に東側が斜面になっていて日差しが当たりにくいので、午後の方が光線の具合が良さそうです。

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日が差すとこんな具合です。

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別の場所ですが同じく。

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これが満開になれば、まるで春の花見のようです。

帰路で見た道路に設置された温度計はどこも10℃以下でした。昨日は特別かも知れませんが、こちら方面にお出かけの際は防寒対策が必要です。




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2017年11月15日 (水)

観測ロケットSS-520で衛星打ち上げに再チャレンジ

13日にJAXAが発表したところによれば、観測ロケットSS-520による超小型衛星の打ち上げ実験が2017年12月25日に決定したようです。SS-520は2段式の固体燃料エンジンを搭載した観測ロケットですが、3段目に超小型衛星を搭載して衛星打ち上げの実証事件を行うことになり、今年の1月15日に4号機の打ち上げを決行しましたが、配線のショートによるトラブルが発生し、発射後に指令爆破して打ち上げは失敗しました。

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ランチャーに据えられたSS-520 4号機です。 (出典:JAXA)

当初打ち上げは1回限りの方針でしたが、失敗の原因が機体の仕様上の問題でなかったことから、再チャレンジすることが表明されていました。

再打ち上げの予定日は12月25日の10:00から14:15の間ですが、予備日として2018年1月31日までを予定しています。搭載する衛星は東京大学が開発したTRICOM-1Rで重量が3Kg、大きさは116mmX116mmX346mmと小さな段ボール箱程度ですが、カメラを搭載しており地上を撮影して送信することが可能となっています。

前回は大変悔しい思いをしましたが、今回は是非成功させて欲しいものだと思います。

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2017年11月14日 (火)

ロイターがF-3の開発決定の先送りを検討と報道

航空自衛隊のF-2戦闘機の後継となる次期国産戦闘機のF-3については、2018年4月に開発着手決定について判断することになっています。ところが、13日付の東京発のロイターが、防衛省関係者の話として、開発決定の先送りを検討中と伝えました。ロイターは「中国が空軍力を増強する中、将来にわたって日本の航空戦力が優勢を保つための戦闘機の姿を明確に描けていないため」としています。また、中国では無人機の開発・研究が進んでいるともしています。

しかし、この記事は大いに疑問で、今のところ後追いの記事はどこからも出ておらず、飛ばし記事の疑いが濃厚と思われます。F-3については防衛省から2010年に「将来戦闘機に関する研究開発ビジョン」と題する資料が公表されており、このビジョンに基づいてMDU(デジタル・モックアップ)が研究されています。

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将来戦闘機のコンセプト図 (出典:防衛省)

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将来戦闘機のコンセプト (出典:防衛省)

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将来戦闘機の空戦のイメージ (出典:防衛省)

現在このコンセプトに基づいてハイパワースリムエンジンが開発されており、既に実証試験に入っています。

中国が第4世代戦闘機の数的優位を保つ中、ステルス戦闘機J-20やJ-31を開発中であり、我が国としてこれにいかに対処するかについて、「明確に姿を描けていない」などと言うことはあり得ません。また、今後は戦闘機も無人機になるとの説もありますが、偵察機と違い、最終的には人間の判断が求められる戦闘機が無人機単独で運用されることなないだろうと考えます。

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中国が開発中のステルス機のJ-20戦闘機

弾道ミサイル防衛や、F-35Aの取得などで防衛費がひっ迫しているのは事実ですが、戦闘機の開発には10年以上の年月がかかることを考えれば、判断の先送りは致命的だと思います。

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2017年11月13日 (月)

これが本当の秋桜

昨日は西高東低の気圧配置で、この秋一番の冷え込みとなりました。閑人倶楽部の面々で、浜名湖西岸の湖西連峰に行って来ましたが、稜線の気温はわずか6℃と、まるで冬のような寒さでした。

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朝の内は雲ひとつない青空でしたが、登り始める頃にはみるみる雲が広がってしまい、富士山を撮ろうと持参した望遠ズームの出番はありませんでした。

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秋の花も多くは終わってしまっていましたが、アザミが元気に咲いていました。

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楽しみにしていた紅葉も、今年は連続した台風で葉が飛ばされてしまい、ほとんど残っておらず、ヤマイモの葉がわずかに目を楽しませてくれました。

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登山口まで下りて来たら、イヌタデの花の赤がきれいでした。

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帰路に就こうと駐車場を後に仕掛けたところ、何やら白い花が目に留まりました。

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近寄ってよく見るとどうやら桜の花のようです。秋に咲く桜があるとは聞いていましたが、実際に見たのは初めてです。良く聞く「四季桜」かと思いましたが、御覧のような八重なので、どうやら「十月桜」と呼ばれる品種のようです。

秋桜(コスモス)との表現がありますが、秋に咲く桜なのでこちらが本当の秋桜(アキザクラ)です。

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2017年11月11日 (土)

イージスアショアは秋田・山口に設置か

米空母3隻がそろって演習をするのは極めて異例ですが、本日から日本海で北朝鮮を睨んで演習を開始します。それに呼応するわけではないのでしょうが、弾道ミサイル防衛の切り札である、イージスアショアの設置場所についての情報が上がって来ました。

本日の読売新聞Web版によれば、複数の政府関係者の話として秋田県と山口県に配備する方向で最終調整に入ったとしています。イージスアショアは、陸上自衛隊が運用することが既に明らかにされていますが、両県の陸自基地は秋田市にある秋田駐屯地と山口市にある山口駐屯地です。

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SM-3ブロック2Aの射程は1500Kmと言われていますので、半径1500Kmの円を描くと丁度日本列島をすっぽり包む位置関係となります。但し山口駐屯地は瀬戸内海側に近く日本海までは30Kmほどの距離があります。読売の記事ではレーダー波の影響を避けるためとしていますが、万一発射時にトラブルがあった場合には、自爆させたりする必要もありますので、できるだけ海に近く人家から離れた立地が必要です。

両駐屯地とも訓練のための別途演習場を持っており、秋田駐屯地は海のすぐそばに、山口駐屯地は海岸から10Kmほどの山間地に演習場があります。本来はJAXAのロケット発射場のように海に面しているのが理想ですが、まあまあの立地ではないかと思います。

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2017年11月10日 (金)

電波利用電子申請用のパスワードが到着

先週、アマチュア無線について取り上げましたが、再び無線局を開局しようと思い、総務省に電子申請用の手続きを取りました。無線局と言うと大げさに聞こえますが、例え手のひらに乗るようなトランシーバーであっても「アマチュア無線局」であって、総務省の許可が必要となります。

以前は申請用紙で手続きをしましたが、最近ではインターネットを使って申請できるようになりましたので、そのためのパスワードを申請しました。面白いのは、インターネットで必要な情報を送ると、郵便(ハガキ)で仮のパスワードが送られ、その仮のパスワードを使って本来のパスワードを登録する流れになっていることです。郵便を介することによって、いわゆる成りすましを防止するのだと思いますが、インターネットと紙の郵便の組み合わせが対照的で面白いと感じました。

これからパスワードを登録し、開局の申請手続きを続けたいと思います。

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2017年11月 9日 (木)

アエロスパシアルのAS332Lが墜落炎上

昨日午後2時25分頃、東邦航空のヘリコプターAS332L(JA9672)が群馬県上野村に墜落して炎上、乗員4名が死亡しました。AS332Lはアエロスパシアル(現エアバス・ヘリコプターズ社)が製造した大型ヘリコプターで、乗客12名または機外吊り下げで4.5トンの貨物を輸送可能な能力を持ち、海上保安庁を始め、各地の警察や消防でも使われています。

目撃者の話では異常音がしてから住宅地を避けるように飛行し、最後は垂直に落下したとのことなので、推進系に致命的なトラブルが発生したのではないかと考えられます。当該機は機体年齢が30年とも言われており、部品の金属疲労などの可能性もあります。

2016年には同型の発展型であるEC225がノルウェーで墜落し、13人が死亡する事故がありましたが、この時の事故原因は減速ギアボックスのギアの破損によるもので、今回もギアの破損により揚力を失い墜落に至った可能性が考えられます。

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2017年11月 8日 (水)

どうなる米国製防衛装備品の購入

トランプ大統領は現在韓国に滞在中ですが、あちらでも米国製兵器の売り込みに余念がないようです。韓国が「数十億ドル」規模の米国製兵器を購入することに合意したとも伝えられますが、更に驚くのはその中に原子力潜水艦が含まれることです。原潜が核戦争の抑止に有効なのは、相手の攻撃が及ばない海中に長時間潜航できることで、相手に対する報復力を維持できるからです。核兵器を持たない韓国が、高額な原潜を保有しても戦略的な意味を持つことはないのですが、いつもの欲しい・欲しい病が噴出してしまったのでしょうか。

さて、韓国のことはさて置き、我が国も米国製兵器(防衛装備品)の上積み購入を迫られています。元々ステルス機のF-35Aを42機導入することを決定していますし、新規にイージス艦2隻を建造し、既存のイージス艦2隻に弾道ミサイル防衛能力を搭載します。これらのイージス艦用に1発20億円以上するSM-3ブロック2Aを最低でも36発しますし、最新型の対空ミサイルSM-6も相当数購入することになります。さらには、イージス・アショアを2基分で約2000億円、イージス・アショア用のSM-3ブロック2Aも数十発購入しなければなりません。

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弾道ミサイル防衛能力付与に向けて改修中のイージス艦あたごです。 (出典:防衛省)

弾道ミサイル防衛関連の費用だけで、6000億円から7000億円に達するのではないかと予想されますが、これらの予算は従来の防衛予算の中から捻出することになりますので、他の予算を圧迫することが懸念されます。来年度には日本版海兵隊である水陸機動団が新設され、主要装備であるAAV-7やオスプレイが配備されることになっており、こちらの人員や予算確保もひっ迫しています。米国との協調は必要ですが、肝心の予算をどうするのか、特別国会でしっかり議論して欲しいところです。

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