2017年8月18日 (金)

小野寺防衛相がイージス・アショア導入を米国に伝達

訪米中の小野寺防衛相は現地時間の17日午後(日本時間18日未明)、マティス米国防長官と会談し、地上配備型ミサイル防衛システムのイージス・アショアの導入に向けた協力を求めました。これに対し、マティス氏は前向きな姿勢を示したと言うことです。

イージス・アショアについては、これまで政府の方針として導入に踏み切る方針が伝えられていましたが、正式に確認されたのはこれが初めてです。現在海上自衛隊のイージス艦に配備されているSM-3ブロック1Aは高度500Kmが迎撃可能な高さの限界と言われていますが、新たに開発中のブロック2Aは高度1000Kmの高度まで迎撃可能となりますので、イージス・アショア導入時にはブロック2Aが配備されるのではないかと考えられます。

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上図はイージス艦とイージス・アショアの配置をシミュレーションしてみたもので、イージス艦の射程を赤い線、イージス・アショアの射程を緑の線で表しています。

今回導入が図られるイージス・アショアの設置場所がどこになるのか、全く明らかにされていませんが、SM-3ブロック2Aの射程は1000Km以上と言われていますので、イージス艦を能登沖に、イージス・アショアを北陸地方と九州北部に設置すれば、沖縄本島を含むほぼ全国をカバーすることが可能となります。

北朝鮮は我が国全域を攻撃可能なノドンミサイルを200基、移動式発射機を50両保有していると言われていますが、国土のほとんどを複数のイージスシステムでカバーできますので、全域で迎撃することが可能となります。

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対馬でカワウソ目撃

二ホンカワウソは1970年代に四国で目撃されたのを最後に生存が確認できず、絶滅したものと考えられています。しかし、今年の2月に琉球大学が、ツシマヤマネコの生態調査用に設置したカメラにカワウソが写っているのが確認されました。

情報を受けた環境省が7月に現地を調査したところカワウソのふんを採取、分析したところオス・メス各1頭のものであることが判明し、カワウソの生存が裏付けられましたが、日数が経過していたためカワウソの種類までは限定できませんでした。

二ホンカワウソは、かつては北海道から九州までの日本各地に生息しており、対馬での生息も確認されていました。しかし絶滅に至った状況や、対馬が韓国に近く、韓国では今もユーラシアカワウソが生息していることから、写真のカワウソもユーラシアカワウソの可能性が高いものと見られています。しかし、対馬は周囲を海に囲まれて複雑な海岸線で囲まれており、ニホンカワウソがひっそり生息していた可能性もない訳ではありません。

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動物園で人気者のコツメカワウソです。名前の由来はそのまんま、爪が小さいことからだそうです。

対馬で見つかったカワウソの種が何であれ、日本の自然界でカワウソが見つかったことは大変うれしいことです。環境省は今月末にも改めて調査に入るようですが、もしニホンカワウソであれば、世紀の大発見となりますのでその結果が待たれます。

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2017年8月17日 (木)

浜松工場での新幹線脱輪事故はくぎの緩みが原因

先週、JR東海の浜松工場で試運転中の新幹線車両が脱輪し、踏切で長時間立ち往生した事故は、レールを枕木に固定する「犬くぎ」と呼ばれるくぎが浮いてレールの間隔が広くなったことが原因だったことが判りました。列車がカーブに差し掛かるとレールが外側に押される形になり、この力が繰り返されることによって「犬くぎ」が浮いてしまったとものと考えられます。

JRでは現場の枕木の固定方法を従来の「犬くぎ」方式から、スプリング状の金具がレールを常時押さえつける形に変更して再発防止策を取ったと言うことです。

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具体的な金具の形状は明らかにされませんでしたが、一般的に新幹線では上図のような固定方法が取られていますので、同様の方式で行われたものと考えられます。それにしても新幹線車両の保守・点検を行う工場への引き込み線で、旧式のレール固定法がずっと使われていたとは、まさに紺屋の白袴を地で行くお粗末な話でした。

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2017年8月16日 (水)

雨音を聞きながら

折角のキャンプでしたが、予想よりも早く雨となってしまい、予定は大きく狂ってしまいました。キャンプ場周辺の撮影は2日目にしようと思っていたのに、初日の夜から雨が降り出し、2日目、3日目の天気予報は終日雨なので、朝食後に撤収を決定しました。

折角信州に来たので、温泉に浸かってのんびりした後、地元産の玄蕎麦を自家製粉した十割蕎麦で腹ごしらえしましたが、盛りも十分あって堪能できました。この頃になると予報が少し変わり、曇りの予報となったので、帰宅の道中でもう一泊する場所をあちらこちら物色しましたが、候補のキャンプ場に行ってみると、残念施設は廃業で閉鎖されてしまっていました。

止む無く、行き止まりの林道脇にある、山中の避難小屋にお世話になることにし、コンクリートの土間にシートを敷いて、眠りに就きましたが、ふと目を覚ましたら相変わらずの雨音です。一旦雨が上がったかと思いましたが、最新の予報を見ると日中はずっと雨の予報です。今年は、どうもすかっとした夏空は望めそうもないようです。

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一夜の宿となった避難小屋。まさに黄金の御殿でした。

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今年はこんな風景を、ゆっくりと楽しむことはできませんでした。



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2017年8月15日 (火)

火星12、14号の1段目エンジンはウクライナ製か

米国情報機関や専門家の話として、北朝鮮が発射した火星12号、14号の1段目エンジンにウクライナが製造したRD-250ロケットエンジンが使われている疑いがあると言うことです。RD-250は旧ソ連のICBM、SS-18に使用された実績あるエンジンなので、これがあれば労せずしてICBMを作ることが可能になります。

最近の北朝鮮のミサイル技術の進歩は予想をはるかに上回るものがありましたが、そう言うことであれば納得が行きます。ウクライナは旧ソ連の兵器工場の役目を担っており、重要なミサイル技術を持っていますので、これらの技術も北朝鮮に渡っていると見る方が間違いないのかも知れません。

とすれば、核を搭載できるICBMが完成するのも時間の問題で、米国による軍事力の行使が現実のものとなる可能性が一段と高まったのではないかと思われます。

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2017年8月14日 (月)

猛暑を逃れて

連日暑い日が続いていますが、どういう訳かお盆のタイミングで天気が微妙な微妙です。我が家は今日から友人夫婦と2泊3日で山間のキャンプ場に来ています。清流のほとりにあるキャンプ場は大入り満員ですが、流石は山のキャンプ場で涼しさ満点です。

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緑の中のこじんまりとしたテントサイトです。どうですか?少しは涼しい雰囲気が伝わりましたでしょうか。

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テスラ モデルS を見ました

自動車産業がざわついています。これまでガソリンエンジンを主流に、大型車ではディーゼルエンジンと二つの燃焼方式で隆盛を極めて来ました。そしてガソリンエンジンの進化型であるハイブリッド車と、日本車が欧州車と共に世界の自動車界をリードして来ました。

ところが、多くのメーカーが多大な開発費を伴うハイブリッド車での覇権を諦め、比較的技術的なハードルが低いEV(電気自動車)へと一足飛びに世代交代を図ろうとする動きが顕著になって来ました。そのような中で英国は2040年にはガソリンエンジン車の販売を禁止する方針を打ち出しました。まだ20年以上も先の話ですから、その頃には現在とはかけ離れた技術の進歩が見られるでしょうが、とても予測がつきません。

国内では日産自動車やその傘下に入った三菱自動車が、一歩先を行く販売戦略を取っていますが、世界的な規模で見れば、米国のテスラモーターズが最も野心的な展開を進めています。そのテスラの野心的なモデルがモデルSです。モデルSは発進後2.7秒で100Kmに達する加速性能で、しかも完全自動運転機能対応のハードウェアが搭載されています。

日曜日、所用で車を走らせていると前を見慣れない車が走っていました。よく見るとマフラーがありません。さてはEVかとエンブレムを確認するとTESLAとなっていました。これが私のファーストステラでした。ただ、完全自動運転機能搭載とは行かないようで、走行ラインをたびたび跨ぎながら、走行しており、とても時代の最先端車とは思えない運転ぶりでした。

日本政府もやっと自動ハンドルについての技術基準を作成し、メーカーに達成を義務付ける方針を固めました。トヨタのプリウスは1997年の新発売に当たって、「21世紀に間に合いました」とのキャッチコピーを使いましたが、近未来車にふさわしい車の登場も間近のようです。

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2017年8月13日 (日)

PAC-3を4県に配置

自衛隊は北朝鮮の火星12号発射に備えて、陸上自衛隊の島根県の出雲駐屯地、広島県の海田市(かいたいち)駐屯地、愛媛県の松山駐屯地、高知県の高知駐屯地にそれぞれ航空自衛隊のPAC-3の部隊を配置しました。これは万一ミサイルが国内に落下し、イージス艦のSM-3での迎撃に失敗した事態に備えたものです。

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PAC-3発射機(訓練用)です。左側がPAC-3で右側が航空機用のPAC-2の発射機となっていますが、実際の発射機はそれぞれ専用の発射機となっており、写真のように混載されることはありません。

ところが、これに対して毎日新聞が「もし迎撃ミサイルを撃てば破片が落ちてくるのではないか」との住民の声があったと報道していますが、報道姿勢に問題があると考えます。政府は既にミサイル発射時の対応方法を公表していますが、地下や頑丈な建物に避難することを勧めています。これは着弾した際に爆風や破片から身を守るためです。

イラン・イラク戦争では双方が530発の弾道ミサイルを撃ち合い、数千人規の死者が出ています。仮に死者数を3500人とすれば1発のミサイルで6.6人の死者が出たことになります。通常弾頭の場合、案外被害が少ないように思うかも知れませんが、ミサイルが米軍の兵舎を直撃したケースでは1発で28人の死者が出ていますので、着弾することを無視することはできません。

PAC-3は最大地上15Kmの高さでミサイルを迎撃します。PAC-3の弾頭は体当たり方式となっていますので、高速で落下してくる弾道ミサイルを粉々に撃破します。もちろん大きな破片が発生する可能性もない訳ではありませんが、逆に大きな破片の場合は落下の途中で空中分解する可能性がありますので、航空機事故の残骸をみても判るように、そのまま地上に落下することは少ないのではないかと思われます。

ミサイルの直撃と、破壊された破片とではどちらが被害が大きくなるかは、考えるまでもありません。正しい知識を持って、冷静に対処することが必要です。

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2017年8月12日 (土)

みちびき3号を打ち上げへ

日本版GPSシステムを構築する位置情報衛星のみちびき3号が、本日午後1時40分に種子島宇宙センターから、H-2Aロケット35号機で打ち上げられます。当初は昨日の予定でしたが、天候不良で本日に順延になりました。

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H-2A31号機の打ち上げの瞬間 (出典:JAXA)

みちびき衛星システムは民生目的とされていますが、安全保障上も大きな役割を果たすことになっているのではないかと推測されます。他のみちびき衛星は日本の上空で8の字を描く順天頂軌道を通りますが、本日打ち上げの3号機は赤道上に位置する静止衛星で、大規模災害時には被災地との衛星通信を担うことが計画されています。今年の九州北部の豪雨災害でも孤立地区との通信が途絶して、安否確認に時間を要しましたが、この衛星によってこの問題も解決されますので、成功が期待されます。

※どうやら推進系に異常なデーターが見つかった模様で、確認作業に時間がかかるため、残念ながら午後3時49分に本日の打ち上げ中止が決定しました。次の打ち上げ予定は未定です。

13日追記

トラブルは、燃料や推進剤の量をコントロールするバルブを駆動させるヘリウムガスが漏れている可能性があったためと判明しました。異常の数値は許容の範囲内でしたが、打ち上げによって更に状況が悪化する可能性が排除できなかったことから中止を決断したとのことです。再打ち上げは、早ければ16日になる見込みですが、現時点では確定していません。

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2017年8月11日 (金)

北朝鮮がグアムに火星12号発射を予告

北朝鮮が米国に対し、グアムから40Km離れた周辺の海域に火星12型ミサイル4発を撃ち込む用意があると通告しました。グアムにはB-52やB-2爆撃機が配備された米国空軍のアンダーセン空軍基地があり、極東における戦略上の要衝です。これに対しトランプ大統領は:「北朝鮮はこれ以上、アメリカに脅威を与えないことがベストだ。彼らは世界が見たことのない炎と怒りに直面するだろう」と強い言葉で牽制しています。

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北朝鮮が主張するミサイルの飛行コースです。今回は半島の東海岸から発射する予定のようです。恐らく自衛隊としては黄色い船マークの位置にイージス艦を出して警戒するのではないかと考えます。

今回は我が国の上空を通過しますので、もしミサイルが正常に飛行しなければ日本列島に落下する可能性も0ではありません。まして4発同時発射ともなれば、全て正常に機能する保証など何もないからです。ミサイルにかけては先進国のロシアでさえ、新型のICBMの開発において、実戦配備前には何回も試射を行っていますが、何回かの失敗を克服した上で、実戦配備しています。北朝鮮はほとんど試射をしないまま、何の許可を得ないにもかかわらず、我が国上空を飛行させるのは到底許されるものではありません。

仮に何かトラブルがあった場合に備えて、イージス艦を配置しますが万一迎撃に失敗した場合に備えて地上配備のPAC-3をコース下の地域に展開する予定です。現在我が国が独自にできることはこれくらいです。しかし、将来に向けてやるべきことはやっておかないと、再びこのような事態に対した時にあわてなければなりません。

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上の表は迎撃ミサイルの主な仕様を表にしたものです。我が国が最初に導入したPAC-3は、元々野戦の拠点防衛用に開発された経緯がありますが、射程がわずか20Kmと大変狭い範囲しかカバーできません。しかし、湾岸戦争でスカッドの攻撃を受けたイスラエルが開発したアロー2ミサイルは半径90KmとPAC-3のおよそ6倍の射程を持っています。

中SAMは我が国がホークミサイルの後継として開発した対空ミサイルで、航空機や巡航ミサイルを迎撃するためのものです。しかし、射程は推定ですが60KmとPAC-3のおよそ3倍となっていますので、これをベースに弾道ミサイルの終末迎撃用のミサイルを開発すべきではないかと考えます。

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DACS(ミサイル迎撃体用スラスター試験機) (出典:防衛省)

現在我が国はSM-3を日米共同で開発していますが、かつては独自の研究もしておりました。イスラエルが米国からのSM-3の導入を拒否し、独自にアローミサイルを開発したのはPAC-2での迎撃が全く成功しなかったからです。当時のスカッドミサイルは技術が不完全で、飛行中に機体が分解して落下したりして、米国が指示するPAC-2の操作方法では全く手に負えなかったからです。この教訓を元にイスラエルはサイドスラスター方式ではなく、ミサイルの挙動を大きく操作できるTVC方式のアローミサイルを開発しました。

既に地上配備型のイージス・アショアの導入をほぼ決めていますが、我が国も自国の運用条件に見合った終末段階迎撃用ミサイルの自主開発を進めておくべきではないでしょうか。

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