« トンでもない話 | トップページ | 豆腐が美味い »

2006年6月11日 (日)

メーカーの責任

エレベーターの人身死亡事故が発生し、その後のメーカーの対応に批判の声が上がっています。重大事故の影にはその何倍もの軽い事故が隠れているのが通例ですが、今回もあきれるくらい出てきました。個々の事例に適切に対応していれば、そしてシステム全体の問題があったのであればリコールして対策を取っていれば今回の事故も防げたかも判りません。その意味でもメーカーの姿勢は残念ですし、他社製品への切り替え等の市場の手厳しい評価は当然です。また行政の資料請求要請に対し個人情報保護を理由に拒否したとのことですが勘違いも甚だしく、人命軽視と感じざるを得ません。

また今までこれだけの事故が発生していながら、メーカーを指導出来なかった国交省の責任も重大です。普通エレベーターの故障、事故というのは数年単位の極めて稀な事例のようですが、トラックの欠陥隠しの教訓が全く生かされておらず、全体の事故件数の把握が出来ていればもっと早い段階で異常事態に気がついたはずです。それとも知っていながら例によって放置されてしまったのでしょうか。事故の表面化以来も警察や自治体の動きは報じられていますが、国交省の主導的動きが感じられないのは何故なのでしょうか?耐震偽装の時のようにメーカー・保守点検業者の問題と矮小化して捉えているからなのでしょうか。

年式の古い暖房器具の死亡事故で、日本全部の家庭に点検回収を呼びかけているメーカーがあります。ここも最初は限定的に小手先の対策で収拾しようとして新たな事故を防ぐことが出来ませんでしたが、その後テレビCM等徹底した広報活動に転じました。一説には数百億円の費用を要したとのことですが、これは安全は何よりも優先すると言うメーカーの姿勢として評価できます。以前菓子や医薬品に毒物を混入させてメーカーを脅迫する事件が多発したことがありましたが、各社苦渋の決断で製品を回収して被害者の発生を防ぎました。一時的に業績の悪化はありましたが、消費者の支持を得て前にも増して業績を回復しています。メーカーにとって優先すべきは何なのかを見事に示してくれた事例です。

|

« トンでもない話 | トップページ | 豆腐が美味い »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: メーカーの責任:

« トンでもない話 | トップページ | 豆腐が美味い »