ミューロケットありがとう
明日、最後のM-Ⅴ(ファイブ)ロケットの打ち上げが予定されています。日本の科学衛星を打ち上げ続けてきたMシリーズがこれで幕引きとなります。打ち上げコストを引き合いに国産の液体燃料ロケットが成熟するまでのつなぎの役割が終わったというのが、表向きの理由です。また、固体燃料ロケットは振動が大きく搭載した衛星を損傷する可能性があるともいわれています。もしそうであれば、後継に小型の固体燃料ロケットを開発するというのも釈然としませんでしたが、ここに来てなんとも説得力のある説が登場しました。
JAXAによれば発射場に北海道も候補に加え、移動式の発射台を予定しているとのことです。科学衛星を搭載するロケットですから、どこからも横槍を入れられるスジはないのですが、深読みをするとこういうことも考えられます。
移動式の発射台に乗った固体ロケットというのは、他国であればすなわち弾道ミサイルに他なりません。衛星を打ち上げられる能力があるということは、地球上のどこにでも到達可能ということです。衛星を搭載すればロケットですがペイロードが爆薬であれば弾道ミサイルです。移動式の発射台というのは整備性と共に敵からの攻撃に対する防御性も確保できます。発射場が北海道というのも仮想する対象国が日本の西方にあれば、航空機による襲来をより困難にさせます。衛星打ち上げを名目に常時打ち上げ可能なロケットを保有して有事の際にミサイル攻撃に転用する。以上が一部の人のうがった見方なのですが、案外真相なのかもと否定することが出来ません。
そんな地上の雑音はさておき、M-Ⅴには見事打ち上げを成功させて有終の美を飾ってもらいたいと思います。頼むぞ、M-Ⅴ。そして多くの思い出をありがとうミューロケット。3段目には地上に落下せずに永遠に地球の周りを飛び続けて欲しいと思います。
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