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2007年2月25日 (日)

情報収集は悪ではないですよ

H2A12号機によって、情報収集衛星、レーダー2号機が打ち上げられ光学衛星1、2号機と共に4機体制が運用できるなった模様です。これが国防に有効に活用されることを大いに期待します。

我国は長らく国内の政治的なしがらみから、宇宙開発におかしな自己規制を設けてきましたが、国内事情とはお構い無しに他国は軍事用ロケット、ミサイルを開発、配備してきました。我国最初の人工衛星はミサイル開発と呼ばれない為に、非誘導による重力ターン式と呼ばれるからくり仕掛けのような方式で打ち上げられ、技術的、時間的に大いに遠回りをさせられました。現在運用されている情報収集衛星も同様に紛れも無い偵察衛星であるにもかかわらず、詭弁で呼び名を変えているのですが、こんな欺瞞は即刻やめるべきです。

軍事力、経済力を併せ持つ国では偵察衛星を持つのは当たり前になっていますが、このことが軍事衝突の防止にも役立っているのではないかと思います。今日のように衛星による監視が当たり前になると極秘に大軍を配備することなど出来ません。隣国の奇襲を恐れて先制攻撃を仕掛ける類の紛争は起こりにくくなります。ただ軍事はキツネとタヌキの化かしあいですから、衛星のカメラを逆に利用して囮を見せて、本物を隠したり、ニセの部隊を動かして、敵の注意を惹き付けておいて別働隊が攻撃したりといったことは当然のことでしょう。旧日本軍の真珠湾攻撃の際はニセの通信を流して部隊の位置を誤魔化していました。

我国の衛星運用についてはかねてから解像力が劣るとか、費用対効果が開示されないとかの批判が存在します。宇宙の平和利用に反するというのは論外として、木を見て森を見ない議論と思います。まず解像力についてよく言われるのは、外国の民間衛星や米国のスパイ衛星の能力より低いと言う指摘ですが、これは当然です。まず情報収集衛星は従来の観測衛星の延長上のもので地球観測が目的の技術が基本です。一方偵察衛星は特定の地点を写すことに特化しており、フィルム時代からの長い歴史があり技術的蓄積が全く違います。また米国のスパイ衛星は大気の影響による寿命を無視して非常に低い軌道(地表近く)を周回しているのです。今回同時に打ち上げられた光学試験衛星は次期偵察衛星の解像力UPの技術習得の為のものです。

我国が独自の情報収集力を持つことにより、周辺国の軍事運用に一定の制限を与えることができ、無用な摩擦の防止に役立っていると思います。また、たとえ民間が高度な衛星画像を持っていても我国が必要な時に、必要な情報が入手できるとは限りませんし、画像の入手によって何の情報に注目しているかを相手方に教えてしまう可能性もあります。実際の成果の公表については、手の内を見せないことによって相手を牽制することも必要なので、今はこのままの状況で止むを得ないと思います。現在まで、我国に攻撃が加えられることが無かったと考えれば、一定の成果があったと考えて良いのではないでしょうか。

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