« 再び暖冬について | トップページ | 火の無いところに »

外交オンチ

久間防衛大臣が米国のイラク戦争の開戦の大儀について発言したことに外務省が不快感を示しているようですが、当の米国の調査団が大量破壊兵器の存在を明確に否定しており、ポチよそこまでするかといった印象は否めません。また、石破元長官も「一番困っている時に批判するような国をなんで若者の命を懸けてまで守らなければいけないのかと米国の世論が怒った時、日本は何ができるのか」と暗に久間氏を批判していますが、日米安保条約で利益を受けているのはどちらかなのか、よーく考えようと言いたいですね。多くの与党の政治家は我国が安保条約にただ乗りしているかのように考えているようですが、これは全くの誤りです。我国の機雷等を除去する掃海能力はおそらく世界一です。また哨戒機Pー3Cの運用機数は米国に次ぐものですし、収集したデーターは米軍に提供されている筈で、米軍の太平洋艦隊にとって大いに貢献している筈です。

米国は安保条約によって我国に135箇所(1,011Km2)の軍事施設を設けて治外法権で使用していますが、使用料は1円も払っていません。それどころか我国は、おもいやり予算と称して平成19年度予算で2,326億円を支出しようとしています。更に沖縄の米軍基地の移転や整備費を含めると実に1兆2,560億円を負担しようとしているのです。一方、周囲を海で囲まれている我国の主要な防衛力である海上自衛隊の平成19年度の装備費はわずか1,949億円です。

我国は米国の求めに応じてイラクに陸上自衛隊を派遣しましたし、空自のC-130は陸自の撤退後の今もイラクで空輸の支援に当っています。同じくインド洋では海自の補給艦がアフガニスタンへの武力行使に参加している艦船への給油を無償で継続し続けていますが、ロシア、中国、フランスは米国とは距離を置いたままで手を出そうとしません。

これらの支援が無くなって軍事的、外交的に困るのは一体どちらの方なのか結論はおのずと出るはずです。我国は安保条約に対しても既に十分過ぎる対価を支払っているのです。米軍の世界戦略に占める在日米軍基地の存在は非常に大きく攻撃、補給、修理を考えた時、必要不可欠となっています。また米国は我国の兵器開発に対して露骨に干渉し、自国兵器の購入を迫ってきましたが、高機能化に伴って価格が高騰した現在、高額な米国最新兵器を導入できるだけの経済力を持った国は極めて限られてきているのです。

これらの状況を考えた時に我国の立場は決して弱くないはずです。米国は我国の唯一無二の同盟国ではありますが、独立した国家として是々非々の立場を取るのは当然です。同盟国として感情的、無分別な行動は慎むべきとは思いますが、我国の潜在的な能力を評価できずに、未だに米国の立場を最優先に考えているとしか思えない外務省のスタンスは滑稽にしか見えません。

|

« 再び暖冬について | トップページ | 火の無いところに »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/171584/13791878

この記事へのトラックバック一覧です: 外交オンチ:

« 再び暖冬について | トップページ | 火の無いところに »