« なぜ? | トップページ | 弾道ミサイル防衛について »

2008年9月15日 (月)

平成元禄ですかねぇ

高知沖の我国領海内で国籍不明の潜水艦が発見されました。豊後水道は海上自衛隊の潜水艦を含む艦船が瀬戸内海から太平洋へと抜ける極めて重要な海の回廊で、いわば我国の玄関先に他国の潜水艦が潜んでいたと言う極めて憂慮すべき事態です。

自衛隊は装備こそ世界の水準に比して遜色ないレベルと言えるのかも知れませんが、今回の事態を見てもその運用能力は疑問符が一杯です。相手が潜水艦という艦船の特徴から見て何らかの軍事行動の一環であるのは明白で、何故発見時に浮上させる手段を講じなかったのでしょう。まず相手の周辺に爆雷を投下して強制浮上、停戦させるべきでしょう。また発見から2時間近く経ってから防衛相や首相に報告していますが理解に苦しみます。2004年の中国原潜による領海侵犯の教訓が全く生かされていません。この程度の事態についてはあらかじめの対応は当然決められていて然るべきですし、リアルタイムで情報も打ち上げられていなければなりません。

またアクティブソナーや哨戒ヘリを駆使しながら失探するとはお粗末の一語ですし、投入した哨戒機もP-3Cが1機だけとはどういうことでしょう。現在我国は100機近いP-3Cを保有しています。本家の米国が全世界に展開するのに200機を保有しているのと比べると一国の装備としてはまさに破格の保有数です。それなのにたった1機しか投入しないとはまことに不可思議です。

これでは下手に捕獲して揉め事になるのは嫌だからわざと見逃そうとしているとしか思えません。水上艦船であれば機器の故障で無害航行と主張されるされる可能性もありますが、潜水艦が潜航したまま領海侵犯したのでは言い訳は通用しません。平和憲法、専守防衛の自衛隊ですが、これを捕獲出来ないようでは存在する価値がありません。もしかしたら公表できない何らかの事情があるのかも知れませんが、それならその事実関係は伏せて状況だけでも公表すべきです。何かにつけて隠蔽体質が目立つ自衛隊ですが、このままでは国民の信頼を失いかねません。

|

« なぜ? | トップページ | 弾道ミサイル防衛について »

コメント

その後目新しい情報は発表されていませんが、やはり謎が多い事件です。何故潜水艦は潜望鏡を上げたのか。一説には海自はもっと早くから相手を捕捉して追尾を続け、相手は振り切り困難を悟って浮上し、本国と通信して対応を協議した。しかしもしそうなら追尾したあたごの他に先回りして待ち構えた護衛艦がいたと(発表されていないだけで実際はいたのかもしれませんが)考える方が自然です。又、みすみす領海に進入するまで指を咥えて見ていたとも考えられません。
それとあたごの艦長が唐突に望遠鏡で潜望鏡を確認したとありますが、レーダーで補足した上で視認したのが本当のところではないでしょうか。

視認した時点で相手との距離は約1Kmだったようです。数十Km先の相手を捕らえることが出来るソナーを使いながら、この位置から相手を失探したとはとても考えられません。また海自側の手駒の数がいくらなんでも少なすぎます。マスコミへの発表が遅れたのと同様何らかの政治的思惑が働いたものと考えます。

海自側の探知能力の秘匿という防衛上の配慮があったのかもしれませんが、衝突事故の時と同様、素人目にも不自然なことを発表するのは上策では無いと思います。対潜が主任務の護衛艦が音紋のデータも持たずにどうやってソナーを運用するのでしょうか。林大臣は何の疑いも持たなかったかもしれませんが、音紋の照会に長時間を要したという発表は全く信用できません。

投稿: 雨辰 | 2008年9月15日 (月) 20時37分

今になって防衛省はクジラ説を唱え始めましたが、なんだかなあと言うのが率直な感想です。
ソナーを操作していればスクリュー音があるか、ないかなど最初から判っていたはずです。そもそも当初は音紋を照合するのに時間がかかって発表が遅れたとの説明でした。それがスクリュー音が無かったなどと今になって発表するのはどの口が言えるのでしょうか?
また仮にターゲットがクジラだったとしても1時間半以上追尾してその間一回も浮上しなかったと言うのは哺乳類の生態からしていかにも不自然です。船乗りは日常的にクジラなどに接する機会が多いはずです。常に海上を監視しているはずの自衛艦の乗組員が潜水艦とクジラを見誤るとはとても考えられません。
今回の発表の裏には何らかの事情があるのでしょうが、かえって不信感が増したのは私だけでは無いと思います。

投稿: 雨辰 | 2008年9月22日 (月) 21時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 平成元禄ですかねぇ:

« なぜ? | トップページ | 弾道ミサイル防衛について »