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2008年11月 3日 (月)

大和路再訪

奈良、唐招提寺は天平の甍で有名ですが創建から1200年を経て流石に傷みがひどく、平成の大修理として解体修理が行われています。修理中はすっぽりと覆い屋根に包まれてその姿を見る事は出来ませんでしたが、修理も進みこの夏には覆いの解体も無事終了しました。去年近くにある薬師寺まで足を運んだのですが、金堂が見られないので来訪をパスしました。季節も良し、再び奈良に出かけてみました。

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京都から近鉄電車に乗り尼ヶ辻駅で下車、垂仁天皇陵を見ながらのどかな歴史の路を辿ります。

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お目当ての唐招提寺金堂。修理は来年の秋完了予定で周囲には柵が設けられていて間近までは近寄ることは出来ませんでした。

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遠くギリシャ建築に通じるエンタシス。柵越しに柱の膨らみを狙ってみました。今回の修理のものかどうか分かりませんが3本目の柱は新しい木で接いでいます。

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大屋根の上から都を見下ろし、金堂を火事から守ってきた鴟尾は風雪による傷みがひどく新しい物に変えられました。テレビのドキュメンタリー番組からの知識ですが昔の陶工の技術はものすごく高く、現在の技術で作られた2代目はどれほど長くもつのか分からないそうです。屋根瓦も変えられているようで、色が違って見えます。

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薬師寺の双塔。気温が上がったせいか、光線の具合が今イチ。抜けるような青空でなかったのも残念でした。

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法起寺の三重の塔。周辺の休耕田にはコスモスが植えられ、風景に彩を添えてくれています。寺の内外で絵筆を取る愛好家のグループを見かけましたが、カメラと違ってじっくりと物を捉える姿勢は見習いたいものです。

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秋も深まってきたのですが、里の紅葉はまだまだのようでした。秋といえば子規の句であまりに有名ですが、本当に鐘が鳴っていた法隆寺にて。

今回も京都地下鉄と近鉄、奈良交通バスの指定区間乗り放題の「奈良・斑鳩1dayチケット」1600円を利用しました。気ままに一人でのんびりペースで歩くため、多くの寺を巡ることが出来ませんでしたが十分元は取れました。

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コメント

奈良の寺院もすばらしいですね。
先日、訪れた出雲大社でも古来日本建築技術に感銘を受けたところです。

高速道路どこまで行っても1000円が実現したら、奈良まで遠出してみたいと思っています。

投稿: 山奥 | 2008年11月 5日 (水) 04時40分

山奥さん、コメントありがとうございます。1年の間に3回奈良に足を運びました。雅の京都に対して揺籃の奈良と言うのが私の感想です。文化、芸術的に完成された京都の美に対して、国家創建、文化創造の息吹の跡が覗えるような気がします。法起寺の周辺、特に南、東側は人家もなく往時の雰囲気を心行くまで偲ぶことが出来ます。人家の建て込んだ京都市内では決して味わうことが出来ない貴重な空間です。

出雲大社の社殿はかつては今よりもはるかに大きな規模だったと記憶しています。当時は遠く離れた海上からも眺めることが出来るランドマーク的な存在だったようです。大和政権との覇権争いに敗れた後も脈々と壮大な社殿の造営が営み続けられてきたのは大変素晴らしいことだと思います。

お隣の岡山県にも古墳群や有名寺院が残されていますよね。自分達の祖先の歴史に学ぶことは大切です。過去の文化遺産に触れ、自身の足元を見直すと冷や汗が沢山流れ落ちるような気がします。過去があって今がある。まだまだ未熟な自分を自覚させられます。

投稿: 雨辰 | 2008年11月 5日 (水) 21時48分

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