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2009年5月28日 (木)

メーカーとしての品格

トヨタのプリウスが好調に受注を増やしているようです。既にバックオーダーが10万台を超え、今発注しても納車は秋になってしまうと言われており、生産する工場では残業をして増産対応すると伝えられています。流石販売力のトヨタと賛辞を送りたいところですが、その一方で様々な雑音も聞こえてきます。自社の製品の優れたところ、魅力をアピールするのは当然ですが、他社の製品を貶めるPR手法まで取っているは世界のトップメーカーとしていかがなものなのでしょうか。各種の媒体で一般ユーザーを装ったネガティブキャンペーンが行われているとの発言まで聞かれることも、真偽は別として恥ずかしいことではないでしょうか。世界のトヨタとは言え、4月の国内生産、販売とも前年比50%近い落ち込みが続き、少しでも上積みをしたい気持ちは理解出来ますが、ハイブリット(HV)車の雄としての矜持を示して欲しいところです。

かつて環境問題が深刻になり、米国のマスキー法や我が国の50年規制によって排ガス規制が強化された時、世界の名だたる自動車メーカーに先駆けて規制をクリアしたCVCCエンジンを開発したホンダは自社だけの独占とせず、他社にもこのエンジン技術を供給して窮地のメーカーに塩を送る度量の広さを持っていました。余談ですが、この時開発を放棄し、技術的困難を理由に政治的圧力を行使して規制を先送りさせたビック3が今日経営難に陥っていることは、王道を歩くことの大切さを示唆しているように思えます。

自動車は非常に多面性を持った商品で、単にカタログデーターだけで優劣をつけられない奥深さを持っています。いかに数値上は優れていても感性や消費者の持つメーカーのイメージによって好き嫌いが決められてしまうこともあり得ます。リコール問題では会社ぐるみで製品の不具合を隠ぺいしたメーカーは消費者の猛反発を受けて倒産寸前まで追い込まれ、未だその後遺症から立ち直れずにいます。

製品はそのメーカーの姿勢を反映する鏡でもあります。より多くの国民に受け入れられるには幅広い共感を得なければなりません。日本を代表するメーカーであるトヨタには堂々たる横綱相撲を期待したいと思います。

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