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2009年8月23日 (日)

この秋は

先週末総選挙の議席獲得の世論調査の結果が発表されて、政権交代が現実味を増しているようです。与党はいままで軽んじていた自分たちの政策評価について国民から支持されていないことをやっと認識したようです。しかし政策運用能力の欠如はいかんともしがたく、首相の演説に国旗の張り合わせ(切り刻みの表現は事実に反します)をトップに取り上げているようでは到底国民の支持を集めることは出来ないでしょう。

ところで民主政権が樹立された場合、外交防衛政策の路線変更について危惧する向きがあります。過去の主要メンバーの発言や連立が予想され社民党への配慮から親中国の立場に傾斜するのではないかと言うものですが、私も同じことを感じています。

中国は我が国との間に海底油田や尖閣諸島の領有権の問題を抱えていますが、海底油田では伝統の誤った他国配慮主義によって中国の開発やり得を許しています。また先日演習航海で諸外国を訪問している海自の練習艦の香港親善寄港を打診しましたが、ウィグル人弾圧に対する我が国の人権擁護の立場に反発してこれを拒否しています。また今年の4月に中国は海軍創設60周年の記念国際観艦式を行い、14カ国、21隻の外国艦船を招待しましたが、隣国である我が国の護衛艦は招待されませんでした。友好と情報公開を謳いながら、外交上極めて失礼な扱いです。

現在中国はSLBM(潜水艦発射式弾道ミサイル)を搭載する原子力潜水艦を12隻保有しているものと考えられ、更に建造を続けています。また、航空母艦の保有を目指して基盤の整備を図っています。このような中国の対外膨張主義的な動きに対し、先日インドが初の国産原子力潜水艦を進水させました。2年後には射程700KmのSLBMを12発搭載させて就役させる予定ですが、今後10年で3隻を保有する計画です。また西沙群島を中国に占領されたベトナムでは中国の海軍力の増強に対して、ロシアからキロ級潜水艦6隻の導入を計画していますし、オーストラリアも潜水艦の倍増保有を計画中です。

ひるがえって我が国の場合、尖閣諸島にはレーダーも設置せず領海内への中国艦船の不法侵入に対しても威嚇射撃もしませんでした。最西端の与那国島には台湾有事の際には重要な地点になることが予想されるのに、レーダーはおろか一切の兵員配備もされていません。中国の潜水艦や先島諸島の防衛に対しては対潜攻撃やヘリボーン能力を備えたヘリ空母ひゅうがが有効であり、先日進水した2番艦いせ以下2隻が建造予定です。隣国との友好関係維持推進はもちろん大切ですが、それ以上に国土防衛は国の基本中の基本です。他国を刺激しないなどと言うふざけた妄言など百害あって一利なしです。民主党は政権交代の場合でも、当面の対米関係は激変させないとの方針を打ち出していますが、国防政策においても現在の防衛体制を激変させないことを望みます。先日防衛省は航空機に対する防空対処のPAC2部隊数を減らした上で、弾道ミサイル防衛に特化したPAC3に転換する方針を打ち出しましたが、これだけで数千万円数百億円の予算が必要になり、仮に現在の予算枠が維持されたとしても他の分野の予算にしわ寄せが出ることになります。財政政策で国防予算が削減されれば更に影響は大きくなります。

従来国防政策は自民党の国防部会で大筋が決められ、国益よりも権益が優先されるきらいが見受けされました。守屋元次官の汚職問題であからさまな構図は流石に成り立ちにくくはなりましたが、現在わが国を取り巻く外交、軍事情勢を見た時に何よりも国益の確保、防衛力の有効な整備が求められます。

何の戦略もなく、予算の割り振りだけで防衛予算を減らしつづけた現政権与党の愚政を改め、国にとってのプライオリティをきちんと決定し必要な予算配分が実行されることを期待します。

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