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霧の中の静岡空港

開港して間もない静岡空港ですが、霧が晴れません。9月の搭乗率が発表されましたが、国内線60.6%、国際線56.7%、全体では59.6%、52、278人の搭乗でした。9.11テロや新型インフルエンザ、世界的な景気低迷と逆風全開の中ですが当初の需要予測年間138万人、月平均11万5千人の半分にも及びません。また、前知事が独断で搭乗保証をしてしまった福岡線の搭乗率は62.9%と保証ラインの70%には相変わらず届いていません。しかも当のJALが赤字路線からの撤退で福岡線の廃止も俎上に上がる始末です。

本四架橋、アクアライン、地方の高速道路と幾度となく繰り返されたパターンですが、需要予測の見通しの甘さと言う名の建設を正当化するための数字の捏造がまたしても露呈しています。地元経済への波及効果が全くないわけではないのでしょうが、総工費1、900億円もかけて、投入費用の回収はおろか毎年10億円近い赤字が見込まれる責任は一体誰が取るのでしょうか?更に立地的に霧や雲が立ち込め易く、欠航や着陸地変更が多いのも困った問題です。新知事は安全性確保のため、空港に設置したILS(計器着陸装置)をより高精度のものに更新する方針であることを表明し、更なる出費が予想されます。空港建設の最高責任者を公言した石川嘉延前知事は立木問題の引責と称して敵前逃亡したままですし、建設を推進してきた勢力はあろうことか口を閉ざしたまま手をこまねいていて、皮肉にも建設批判勢力の支持を受けて当選した新知事が必死に後始末に飛び回っている有様です。

また、航空法に違反する民有地の立木の存在を一度ならず二度までも隠蔽して、税金を無駄に支出させた県の空港部の廃部に県議会多数派の自民党が反対しているのも、これまで建設推進母体であったことを考えれば実に無責任です。流石に委員会の採決では公明党が賛成し、党議拘束に反して賛成に回った議員が出て委員会段階では廃部案が可決されましたが、やっと良識が垣間見えた思いです。

県民の総意がないまま、羽田拡張や中部空港の開設と言った周辺の状況の変化を一顧だにせず、遮二無二に大型工事を推し進めた構図は現在政治問題化している八ッ場ダムと同根です。空港特別財源を基にして建設された最後の地方空港と呼ばれるのが何より採算性のなさを物語っています。県民にとっても知事にとっても頭の痛い日々が続きます。

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