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話にならない

ハイチの大地震は現地の低いインフラを直撃して、壊滅的な被害をもたらしたようです。現地政府はおろか、支援のため駐留していた国連PKO部隊さえ被災して満足な行動が取れない模様です。地理的に近い米国は直ちに空母を派遣するとともに、支援物資を空輸しています。

翻って地震大国の我が国はと見ると、丸1日経ってやっと調査隊を送っただけです。現地では多くの人が崩れた建物の下敷きになっていますが、道路網が寸断されて重機での救助が全く行われていない模様です。我が国からは遠距離となるため、緊急輸送には飛行機が一番となりますが、航続距離の長いKC-767空中給油機の給油タンクを取り外せば最大43トンの貨物の輸送が可能です。また政府専用機のB747も要員の輸送に使えました。ところが、外務省はやっと今夕になって医療チームの派遣を決定しましたが、現地入りが17日と緊急援助の名前が恥ずかしくなる有様です。

我が国にはJICA(ジャイカ)が中心となるJDR ”国際緊急援助隊” なる組織がありますが、なんとそのホームページには今回の地震が今になってもアップされていません。(JICAのHPには調査隊を派遣したことはUP)

鳩山首相は海外に対して友愛構想なるものを持っているかのように吹聴していますが、政権移行以来、海外の大規模災害に対して積極的な行動を起こしていません。岡田外相は今回の初動の遅れについて、被災地の情報とニーズを確実に掴むためには時間が必要で、遅れているとの認識はないとしていますが、世界の笑い物です。どうもこの人もルーティンから外れたことに対応するのは苦手のようですが、今回の地震によって相当数の死傷者が出て、国土が壊滅的被害を受けているのは最初から判っていることです。

ハイチの場合には地理的に米国を中継地にする必要がありますから、とりあえず必要になりそうなものをまず空輸して、足りないものを後から補充すれば良いだけです。しかもマイアミには我が国の救援事前備蓄品がストックされています。我が国は長い間の平和ボケで、海外に軍隊(自衛隊)を迅速に展開する機会がありませんでした。中・露や欧米諸国は海外植民地での戦闘や国際紛争を幾多となく経験しているため、この手の輸送は手慣れたもので、既に多くの国が現地に輸送機を送っています。現地は統治能力を失ってしまっていますので、まず治安を維持した上でなければ何事も始まりません。また、輸送の障害となる瓦礫の除去や橋梁の構築にも軍事部門の派遣は不可欠です。

我が国は阪神淡路大地震で、制度の不備とお粗末な政権によって、救える命を見殺しにしてしまった苦い経験があるのに、今また同じ誤りを繰り返してしまいました。災害時救助は時間との戦いです。まず行動することが必要です。行動を起こせばやるべきこと、必要なものがおのずと判ります。3日を空費したのはお粗末としか言いようがありません。

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コメント

本日医療チームと自衛隊の調査隊がたまたま訓練で米国に派遣されていた航空自衛隊の輸送機C-130Hでハイチ入りしました。
現地の治安は極度に悪化しており、医療チームの警備が必要と思われますが今のところ陸自の要員を派遣する動きは明らかになっていません。政府の対応の鈍さにはほとほと呆れるばかりです。

投稿: 雨辰 | 2010年1月18日 (月) 20時50分

本日、政府がハイチにPKO部隊を派遣することが決定しました。一説には陸自施設部隊との説がありますが、防衛省のHPにも具体案は載っていません。
決定に際して注文を付けた社民党への配慮もあるのかも知れませんが、住民の生死がかかわる大災害への派遣に対してイデオロギーを振りかざす政党も困ったものです。

投稿: 雨辰 | 2010年1月25日 (月) 19時53分

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