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2010年3月28日 (日)

韓国海軍ボハン級コルベット「天安」沈没の謎

26日午後9時45分頃、南北境界線近くの黄海上で韓国海軍ボハン級コルベット(フリゲートより小型の艦船)「天安」1220tが船尾付近で船体が二つに折れて沈没、乗員104名の内46名が行方不明となっています。現場は水深30mと浅いのですが、潮流が速く船体が流されて事故後丸二日が経っても沈没位置が特定出来ていません。

事故の状況から北朝鮮からの攻撃の可能性は低く、何らかの事故によるものと思われますが、発生時の情報が少なく特定に至っていません。ボハン級は近海用の高速砲艦で「天安」は14番艦となり、72mm単装砲と40mm連装機関砲、ハープーン対艦ミサイル、対潜水艦用のMk46短魚雷と12個の爆雷を装備していました。軍艦の事故としては過去にも弾薬庫や搭載爆雷の爆発事故が発生していますので、今回もその可能性は否定出来ません。また救助された乗員は全員が船体前部に居た模様なので、船尾付近の爆発により、近くにいた乗員は避難する間もなく重大なダメージを受けたものと推測されます。但し近年は弾薬に使用される火薬は単純な火災では燃えるだけで爆発しないタイプのものになっており、単なる延焼の可能性はないものと思われます。

韓国政府が、いち早く北朝鮮の関与を否定していることから事故に関する何らかの重要情報を把握している可能性もありますが、最終的には船体を引き揚げての事故調査を待つしかありません。我が国も海上自衛隊、海上保安庁で多くの艦船を保有していますので、この事故を他山の石として類似事故の防止に当たって欲しいと思います。

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コメント

救助された乗員に火傷が全く見られないことから内部での爆発の可能性はないようです。
「天安」は過去に戦闘で船尾を損傷しておりそれを含めて修理を3回していることから修理の不備、または使用鋼材の強度不足から脆性破壊を起こした可能性が強まっていますが、船外での爆発の可能性も否定された訳ではありません。
いずれにしても船体引き上げ後、破断面の詳しい調査が待たれます。

投稿: 雨辰 | 2010年4月 1日 (木) 22時30分

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