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海自潜水艦うんりゅう就役

海上自衛隊のAIP(非大気依存推進)搭載潜水艦「うんりゅう」が25日に建造元の川崎造船から自衛隊に引き渡されました。うんりゅうはそうりゅう型潜水艦の2番艦で水中排水量4200トンと通常動力潜水艦としては世界最大の潜水艦です。

潜水艦は文字通り海に潜って航行するのが役目ですが、シュノーケルが使える深度以上の水中ではディーゼルエンジンを使うことが出来ず、バッテリーによるモーター推進となります。また、索敵用機器や生活に必要な電力を全てバッテリーに依存しますので、バッテリーの能力が潜水艦の潜航出来る時間を制約します。潜水艦の能力は全てが重要な機密事項となるため、細かい情報は明らかにされません。従って従来の潜水艦がどれくらい潜航出来るのかも公表されていませんが、一応数日間とされています。
バッテリーの残量がなくなれば、シュノーケルの深度まで浮上してディーゼルエンジンを始動させバッテリーを充電しなければなりません。しかし、このような状態では相手国の航空機や水上レーダーに発見される可能性が大きくなります。

一方原子力潜水艦は原子炉で発生した熱でタービンを回すため、動力確保のために浮上する必要がありませんので、いつまでも潜り続けることが出来、それだけ発見されにくくなります。

そうりゅう型のAIPはスウェーデンのコックムス社のスターリングエンジンをライセンス生産したもので、出力75Kw 、4基合計で300Kwの出力しかありませんが、低速(4~8ノット程度と思われます)航行で連続2週間(多分14日)の航行が可能とされています。4ノットと言うと随分遅く思えるかも知れませんが、14日間では 4x1.85x24x14=2486Km となりますから東京、与那国島間約2000Kmを十分潜水航行出来ることになります。勿論緊急時にはバッテリーを使って20ノット(37Km/h)の航行が可能です。
そうりゅう型は現在6番艦まで予算化されていますが、5番艦からはバッテリーを高効率のリチウムイオン電池にしたものとなり、より航行の制約が少なくなります。

海自では燃料電池方式のAIPを開発しており我が国の防衛力向上のためAIP機関の更なる発展を願うものですが、最近東芝が開発中の超小型原子炉が話題となっています。冷却水を必要とせず長期間核燃料交換を必要としないなど、安全性の高さが売りとなっています。かつて原子力船むつで安全性に対する信頼を大きく損ねてしまいましたが、もし船舶への搭載に問題がないのであれば、今後潜水艦への搭載を考えても良いのではないかと思います。

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