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2010年4月15日 (木)

日の丸宇宙船

ISS国際宇宙ステーションは現在、史上初めて日本人の飛行士が二人滞在すると言う状況で、なにかと話題になっています。ISSへの往還の主役だったスペースシャトルが後3回の飛行で今年中に退役してしまうと、当面はロシアのソユーズ宇宙船しか飛行士の運搬手段がなくなってしまいます。日本人の宇宙滞在の機会もこれまでのようにはいかなくなりますので、複数の日本人が宇宙に滞在するためには自前の有人宇宙船を持つしかないのかも知れません。

ところで本日、JAXAの立川敬二理事長が2015年までに現在使い捨てのHTV(宇宙ステーション補給機)に実験試料を持ち帰る回収機能をつける方針を正式に明らかにしました。

HTVの初号機ではISSに物資を運搬した後、ISSで発生した廃棄物をHTVに載せ、大気圏に再突入させて機体毎燃やしてしまいましたが、耐熱カプセルを使用すれば地上で回収が可能です。
かつてシャトルの小型版で宇宙往還機を目指したHOPE計画がありました。基礎実験のみで、打ち上げロケットそのもののつまずきや宇宙開発予算の見直しで現在は鳴かず飛ばずの状態ですが、HTVにこの宇宙往還機の技術を応用した回収体を搭載すれば大きな技術的ハードルはありません。将来的にはHTV単独で打ち上げ、宇宙空間で所定の工程をこなして無重力でしか製造できない貴重な新薬や夢の金属を製造する宇宙ビジネスが可能になるかも知れません。
HTVには元々地上と同じ気圧を保つ与圧部あり、ISSにドッキングした後は宇宙飛行士が滞在することもできます。有人飛行船を造るには後は再突入の機能を持たせるだけで、その開発はそんなに難しいものではないものと思われます。JAXAは2015年までに有人宇宙飛行船について開発計画をまとめる予定でしたが、回収体の開発がこれに弾みをつける可能性は高く、米・ロが予算の壁で次の宇宙計画を中々具体化出来ないでいる中、我が国の宇宙技術の大いなる飛躍のチャンスであると思います。

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コメント

>米・ロが予算の壁で次の宇宙計画を中々具体化出来ないでいる中、

あれっ、オバマ大統領が火星有人飛行計画をぶち上げましたが予算大丈夫かな?

投稿: 雨辰 | 2010年4月16日 (金) 19時21分

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