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2010年7月21日 (水)

超音速対艦ミサイルを開発と報道

今朝の中日新聞が、防衛省が本年度予算で中国に対抗して超音速対艦ミサイルを開発していることが分かったと1面で報じましたが、正直意味が分かりません。しかも空母保有を目指している中国海軍に向けたものではないかと余計な解説まで付けています。そもそもこの内容は防衛省の概算要求の決定段階から明らかになっていたことで、年末の政府案の閣議決定で確定的になり、3月24日に本年度予算が参議院で可決されて決定していたもので、今まで極秘裏に行われていた訳ではありません。

それなのに今になって開発を始めたのが分かったと言うのは、自分達の取材がいい加減で今年度予算にどんな項目が含まれていたのか全く把握していなかったことを公にしたのと同様なのですが、もし本当にそうであれば大変に恥ずかしい話でわざわざ1面で取りあげて公表するのも憚られると思うのですが、編集責任者も思い切ったことをしたものです。

この対艦ミサイルの開発のことはもう何年も前から明らかになっていることで、秘密でも何でもありません。護衛艦や戦闘機の保有数を削減され続けた自衛隊が、防衛力維持のためにロケットとジェットエンジンを組み合わせたインテグラル・ロケット・ラムジェットを搭載した超音速の対艦ミサイルの研究試作を開始したのは1992年からで、本来2002年からの本開発を予定していたのですが何故か自民党政権下では予算が付かず、防衛政策に消極的と思われていた民主党政権になってやっと予算が付いた状況です。

開発内容については防衛省主催の昨年11月の防衛技術シンポジウムでも写真付きで取り上げられており、この時期になって「分かりました」と報じることこそが分かりません。ただし、記事中ではこれまで公表されていない全長や重量が明らかにされており、これは関係者に取材しなければ入手できない情報です。現在は来年度予算の概算要求作成作業の真最中です。このミサイルの開発予算枠は既に決まっているのですが、何らかの意図をもった関係者が不勉強の記者を使ってパフォーマンスを演じてみせたと考えるのが自然なのかも知れません。

それにしても担当記者は・・・。

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