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2010年7月11日 (日)

今日は投票日です

本日は参院選の投票日です。衆議院で過半数を制している民主党が、連立を組む国民新党と過半数を制することが出来るかが注目となっていますが、さてどんな結果になるのでしょうか? ところで選挙期間中にちっとも争点にならなかった我が国の安全保障問題ですが、関心を示さない有権者にも大いに問題があると思います。普天間問題がこんなにこじれてしまったのも、一つには国民の安全保障に対する無関心な態度があります。日米安保条約をいいことに本来自国が担うべき防衛負担を米国に押し付け、防衛経費を抑制することが国の方策として望ましいとされ続けて来ました。その結果、基地は迷惑施設なので自分の居住地周辺にあるのは許せないと言う考えが蔓延してしまいました。普天間飛行場は太平洋戦争末期に占領されて米軍に接収されたもので、日本政府が借り上げて米軍に提供している基地とは異質のものです。本来であれば単に返還要求すべきものですが、沖縄の軍事的プレゼンスを考えた場合に代替施設の提供も止むなしと考え、事故が起きる前に解決して欲しいところです。 さて、ここで我が国の国防予算の妥当性について考えてみたいと思います。今年度の防衛省関連予算は約4兆9000億円、GNP比で1.0%です。この金額については高額なので、その分を他に回せと主張する考えもありますが、果たしてそうなのでしょうか?人口の大小や経済の状況によって各国の国防費はまちまちですが、主要国の国防費を対GNP比で見た場合以下のようになっています。 中国2.0%、米国4.0%、インド2.9%、ロシア3.7%、韓国2.6%、ドイツ1.4%、フランス2.5%、イギリス2.6%、平均で2.5%となります。世界の警察官を自負する米国や数字の信ぴょう性に疑問が残る中国を別にすれば、韓国・フランス・イギリス当たりの国が平均的な予算額となりますが、北朝鮮と休戦中の韓国、旧植民地を抱え、核戦力を保持する英仏はちょっと特殊な部類かも知れません。そうなると、ドイツの1.4%あたりが望ましい数字になるのかも知れませんが、実はドイツは世界第3位の兵器輸出国なのです。あまり知られていませんが、戦車や潜水艦を自国で開発できる国はごく限られており、しかも高性能であることから各国垂涎の的となっており、2008年の統計では総額85億ドルとなっています。 米国は戦闘機やミサイルで他を圧倒して世界最大の輸出国となっていますが、潜水艦に関しては原子力推進のものしか建造されておらず台湾への輸出も出来ませんでした。皮肉にも通常動力やAIP動力の潜水艦についてはドイツが最大の輸出国となっています。ドイツの国防予算は450億ドル規模ですが、各国とも大半が人件費です。ドイツがそれ以外に85億ドル分も生産できることは開発費を薄め、兵器メーカーの経営を助けますから新たな兵器開発へのハードルが低くなり、益々輸出にドライブがかかるようになります。 ドイツの国防費における研究開発費の割合については手元に資料がありませんが、英仏では7%台なので先の理由によって同等もしくはそれ以上と考えるのが妥当ではないでしょうか。翻って我が国のそれはと見れば国防予算の3.7%で対GNP比で英仏の1/4でしかありません。 よく評論家からは兵器開発が遅れている、能力が低い、価格が高い等の指摘がありますが、こうして見ると我が国の国防予算がとても妥当だとは思えません。特にNATOのような地域軍事機構が存在せず、離島や長い海岸線を抱え、しかも国際協力で海外での任務が増えてきており、今のままでは予算不足で急速に装備の陳腐化が進んでしまいます。 幸い我が国は四方を海で囲まれていますので、侵攻には元寇のように大量の艦船を必要とします。これを洋上で迎え撃てば、上陸を許すことはありませんがその為には対艦ミサイルが必要です。現在自衛隊の主力ミサイルは国産のターボジェットエンジンを搭載したもので150Km以上の射程を持っていますが、亜音速の速度です。これは開発当時は、艦船相手の場合には相手の速度の方がはるかに遅いので、これでも十分な速度と考えられたのとコストの問題でした。 ところが、その後の技術の進歩によって防御側の対抗策が向上したため、より突破力に優れた超音速型が求められるようになり、早くから超音速型を配備していたロシアにならって各国とも超音速型の配備を進めるようになっています。防衛省でも対抗上同種タイプの技術開発を始めていたのですが、自民党政権下では何故か開発予算が認められず、未だ配備に至っておりません。ところが民主党政権となった今年度予算でやっと研究・開発費が認められ、総額325億円で6年間をかけて量産型を開発することになりましたが、今年度の開発費はなんと22億円で単純平均の半分です。 開発には手順があるでしょうから、予算を増やせば早く完了するというものではないと思いますが、1年あたりの半額以下の予算では担当者の士気も上がりません。兵器を国産化した場合、その経費のほとんどが国内に落ちる為、形を変えた公共事業的な意味合いがあることも事実ですし、材料や電子技術の他の産業への波及効果も期待できます。景気低迷の折、景気刺激と防衛力向上の一石二鳥を兼ねて集中投資することも意義のあることではないかと考えます。 投票時間も残りわずかですが、有権者の審判はどう下るのでしょうか。

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コメント

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投稿: 一読者 | 2010年7月11日 (日) 19時54分

一読者さん、来訪ありがとうございます。できましたらコメントを頂けるとよかったのですが・・・。

投稿: 雨辰 | 2010年7月11日 (日) 21時36分

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