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脳水大臣?

宮崎県の口蹄疫問題はやっと終息の方向に向かい出しましたが、全頭処分を強いられた畜産農家の再建問題が待ち構えています。特に肉牛については宮崎ブランドの遺伝子を持った種牛が県が保有する5頭のみとなってしまい、今後必要になる子牛をどのように手当するのかが問われます。

ところが全頭処分された筈の区域で飼育されていた民間保有の種牛が生存していることがわかりました。所有者は県に寄贈する意向のようですが、国は殺処分を命じています。
素朴な疑問なのですが、これまで感染もしておらず、周囲の家畜は全て処分されて感染の危険性も低下し、感染源となる可能性が極めて低い種牛をどうして処分しなければならないのでしょうか。しかも感染が終息状態で、今後不足した種牛をどう手当てするかが問題になる時に、おそらくは管理も厳重であろう非感染の種牛と感染のリスクが高い一般飼育牛を同列に扱う農水省の判断はどうにも理解できません。どうもお上が決めたことに従わないのはけしかんと言っているようにしか聞こえません。

大臣が官僚の操り人形と化しているとの声がありますが、今回の問題はどうもその典型のような気がします。民主党は民意を尊重すると言うのであれば、畜産農家の意見を尊重すべきだと思いますが、霞が関の意向を押し付けているようにしか見えません。大臣の人相もあって、まるで越後屋に操られる悪大臣のように思えるのは私だけでしょうか?

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コメント

山田悪代官の言うことはやはり怪しい。

「発生地域のし尿処理が終わっていないので周辺にはウィルスが蔓延していて感染のリスクがある」

じゃ何故消毒を徹底しないのか?もし本当に感染のリスクがあるのなら、規制区域の解除など出来ない筈じゃないのか。こんな説明おかしすぎる。

投稿: 雨辰 | 2010年7月14日 (水) 19時53分

これは、法律(前例主義)と伝染病(過去に前例の無い事例)との間に生じた軋轢と言いましょうか...複雑で説明が非常にしにくいのですが、私は、大臣発言や農水省を支持しています。

疑問にお答えすると、
現状は「結果」について議論されており、伝染病まん延防止の絶対条件である「予防」の観点で議論されていません。

この民間種牛が置かれている状況は、その農場の周りにあった農場が皆、法律に基づいて飼養家畜を「予防的殺処分」し、無畜区域を作った事で、ウイルスの動きを封じ込めた結果なのです。
もし、種牛農家のように身勝手に処分を拒否した農家が沢山あった場合、その農場が新たな感染農場となり、ウイルスのまん延を防止(予防)することは困難となる可能性があります。

伝染病を防圧するためには、法律を適正且つ公平に、加えて迅速に執行しなければなりません。この場合、私情をはさみ特例を生むことはかえって大きな障害となります。

県が自己所有の種牛の存命を特例で行ったことが事の発端であり、私は、これ自体認めるべきでは無かったと思っています。

種牛と他の牛の飼養方法...今の日本では大差はありません。宮崎県の種牛だって県が威信をかけて飼養管理していたはずなのに、感染しました。この民間種牛は運が良かっただけです。

畜産農家の意見も両方です。
地元農家でつくる団体は、民間種牛の殺処分を求める嘆願書を県に出しています。

移動制限区域内の家畜排せつ物にウイルスが潜んでいる可能性はかなり高いです。前例がないほど広範囲な地域で発生しており、私は畜舎や家畜排せつ物のみならず、街全体の消毒が必要とすら思っています。
ウイルスの脅威は未知数です。
現状での移動制限区域の解除も、私は問題視しています。

消毒や清浄性の確認検査は人間がするものです。残念ながら人間と言うものは思いこみが激しい動物です。清浄性が確保されていると楽観的に考えてこれらのことを行えば、必ず手薄になってしまいます。

歴代の農水大臣の見解通り、ここまで発生が拡大したのは、宮崎県知事の伝染病に対する認識が甘かったせいです。対応の迅速さが最も必要とされていた時に国の補償の確約を優先したあの甘さ。

もしかしたら、宮崎で発生した高病原性鳥インフルエンザで体験したトラウマが知事にあったのかもしれない。
だとしても、行政のトップが個々の私情や事情に踊らされては国家の安全保障は保たれないのでは?

(熱くなって長文となりすみません。これでも言いたいことの10%も言っていませんが...笑)

投稿: 山奥 | 2010年7月14日 (水) 21時48分

山奥さん、コメントありがとうございます。素人考えで発言をしていますので、専門家の立場からすれば思い違いの部分が多々あることは十分承知しています。長文大歓迎ですから、どしどし反論コメントをお願いします。

国家的な決断に私情をはさむことも許されないことかも知れません。しかし、どう考えても汚染の鎮静化と市民生活の平穏化には矛盾が感じられて仕方ありません。
感染した畜舎に残された、し尿にウィルスが含まれているのは事実でしょうし、消毒や処理の費用も国が負うべきと考えます。ただ、口蹄疫ウィルスの生存が自然界では無期限ではないので、一定期間流出や接触を禁止できれば、いずれは無害化する筈です。
しかし、その危険性について農水省はどれだけ情報開示、広報をしてきたでしょうか。専門家の山奥さんに論戦を挑む勇気など到底持ち合わせてはいませんが、農水省にはかつて大流行に見舞われたイギリスでの対処方法の取り入れやその時の教訓で実用化された簡易判定キットさえ導入しなかった大変重い責任があるのではないでしょうか。もし種牛の処分を農水省の権限で行うのなら、子牛の供給についても全面的に責任を負うべきではないかと考えます。

口蹄疫はウィルスが空気感染するとの説がありますが、全く信じられません。もし、本当であれば感染は限りなく広がっている筈ですが、感染の推移を見ると行政区分による人の移動の範囲で広がっています。つまり隣接する鹿児島県で発生していないことからどう考えても感染の拡大は人間がキャリアとなってバラ撒いたとしか思われません。

ただ、種牛などの重要固体の飼育舎については与圧構造として外部からの微物侵入による感染を防止するなどの工夫は必要と思いますので、全国的規模でこの面の予算処置を講じるべきと考えます。

今回の騒動については、これから時系列に沿って拡大のメカニズムが明らかになってくることと思いますが、航空機事故と同じで再発防止の観点から建設的な防止策がなされることを期待します。
また、いつまでも対症療法に頼るのではなく、国際的な協力体制を構築してでも抗ウィルス剤の開発に取り組むべき時期に来ているのではないかと思います。

投稿: 雨辰 | 2010年7月14日 (水) 22時41分

ご質問にお答えします。
1)消毒費用や殺処分費用は100%国が手当てします。従前の法律では、殺処分した家畜の費用や埋却費用については、一部飼養者が負担することになっていますが、今回は、特例措置で、全て国で手当てするようになりました。
2)し尿中のウイルス残存期間や綿密な消毒・隔離方法は、農水省のサイトに詳細に記載があります。
3)簡易キット(penside test)は、韓国での発生でも使用されましたが、十分なウイルス量が採取されなければ、検査で陽性になることは無く、韓国でも最初は陰性という判断でした。実用にあっては、信頼性の高いキットを選抜する必要があります。
4)現在の黒毛和種の血統は約20種類の基となる種牛の組み合わせでできています。能力の差はあるものの、全国的にこの傾向は変わらず、宮崎県の種牛を殺処分したとしても、よそから供給は可能です。
5)口蹄疫ウイルスの空気感染は確かにありますが、家畜は畜舎内で繋留されているため、あったとしても拡散は畜舎内に限局される場合が多いです(畜舎内での感染の広がりが早いのはこの空気感染がひとつの理由です)。むしろ、ハエや野鳥、人、野生動物、車両、物品にくっつき、物理的に移動、拡散するリスクの方が非常に高いです。
6)家畜防疫における種牛の位置づけや飼養方法の定義については、今後、大いに議論されるところと思われます。
7)抗ウイルス剤やワクチン開発については、将来的に必要でしょう。しかし、日本が家畜衛生の世界的先進国である以上、口蹄疫ウイルスと共存するつもりのないでしょうから、これらの製剤を使用するのは最終手段であり、今回の様に接種家畜も殺処分することになるでしょう。

投稿: 山奥 | 2010年7月15日 (木) 07時12分

山奥さん、丁寧な回答ありがとうございます。やはり、平時に他国の発生例を参考にして制度の不備を詰めておくことが大切なことが改めて理解できました。

それにしても宮崎県が獣医師の報告を無視して、検査をせずに殺処分して発生を隠蔽したのは許せません。
規制解除を急ぐのは分かりますが、再発生を許せば、更に事態が悪化するだけなのに・・・。パンデミックへの備えの問題もありますから、こうした事態での法整備も必要かも知れませんね。

投稿: 雨辰 | 2010年7月15日 (木) 07時29分

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