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再び一票の重さについて

自民党が与党の時代、選挙結果を分析すると奇妙なことが分かりました。それは自民党と野党の得票を比べると、野党の得票の方がはるかに多いのに、獲得議席となると自民党が圧倒的に多いと言うものでした。つまり、自民党の支持基盤であった農村部の1議席当たりの人口と野党支持者が多い都市部の人口が全く釣り合っていなかったのです。
1票の重さに何倍もの格差があるとして多くの選挙無効の訴訟が起こされ、1票の重さに差があることは法の下での平等を謳った憲法に違反するとの判例が幾度となく出されましたが、混乱を招くとの理由で選挙無効は認められることはありませんでした。

そして迎えた今回の選挙ですが、もう無茶苦茶としか言いようがありません。高知県1人区の当選者は民主党の広田一氏で得票数137、306票でした。ところが、現職閣僚でありながら落選してしまった千葉法相は696、739票と実に広田氏の5倍以上の票を獲得しながら落選と言うのはどう考えても理不尽です。
つまり、神奈川県民の一票の重さは高知県県民の1/5以下でしかないことを当然のごとく放置しているもので、重大な人権の侵害です。自民党は自党の不利益になることなので、この問題を放置しましたが、民主党も折角与党になりながら是正の努力をしなかったのは同罪です。552、187票の東京選挙区の共産党の小池氏、567、167票の北海道選挙区の藤川氏と多くの票が死に票となってしまったのは民意軽視そのものです。仮に当選ラインが14万票であれば、この3氏の得票で実に12名が当選できたことになるのです。

事実、選挙区でも比例代表でも民主党の得票が自民党を上回っていたのに、獲得議席は自民党の方が多いのでは選挙の有効性が疑われても仕方ありません。選挙区では民主党2275万票に対して自民党1949万票と民主党の方が326万票も多く得票したのに実際の獲得議席は逆に自民党の39議席に対して民主28議席と逆転しています。各々の得票を獲得議席で割ってみると自民50万票/議席に対し、民主は81万票/議席となり、1議席あたり31万票が無駄になってしまったことになり、公正な選挙とはとても呼べません。

勿論民主党には反省すべき点が多いのは事実ですが、こんな不平等な定数配分では素直に選挙結果を受け入れることは出来ません。定数削減の話もあるのですが、もしこのままズルズルと次回選挙の1年前までにこの不平等が是正されないのであれば、不作為への罰として今回の選挙結果を無効とし、その間の歳費は全額国庫に返納することにしたら少しは本気で取り組んでくれるでしょうか。 ヽ( )`ε´( )ノ

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コメント

落選しながら法相留任となった千葉氏に対し、辞任を求める声があるとのことですが同意できません。私は法の番人の立場でありながら、死刑執行の書面に署名をしない千葉氏は法相にはふさわしくないとは思っていましたが、落選したからということでは辞めさせる理由にはならないと思います。

憲法の規定でも過半数を国会議員が占める必要は求められますが、民間人の立場でも一向に差し支えありません。更に言えば記事に書いた通り、結果として落選とは言え、70万票近く得票した人間を変えなければならない理由がありません。
そんなことを言い出せば、島根県出身だった竹下首相などはわずか10万票そこそこで選出され、首相の椅子についていますがその正当性についてはどうなるのでしょう。

辞任だなんだとつまらぬことを言うよりも、13万票台で当選する一方で、50万票以上得票しても落選する人が何人も出るような制度を異常と思わない事のほうが、よほどおかしなことだと思います。一票の格差が5倍以上などと近代国家にあるまじき醜態で、議会制度の根底がねじ曲がっているようでは民主国家と言ったところで話になりません。
即刻の是正を求めたいと思います。

投稿: 雨辰 | 2010年7月15日 (木) 16時49分

>安倍晋三元首相が千葉法相の問責決議を主張

政権を投げ出した貴方にはそんな資格はありません。

70万票近くを得票した人間に国民の信任が得られなかったなどと誰が言えるのか教えて欲しいものです。

投稿: 雨辰 | 2010年7月15日 (木) 17時37分

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