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2010年8月 4日 (水)

愚図PART2

現在空自のパイロット養成はターボプロップエンジンのT-7初等練習機からターボファンのT-4中等練習機を経て、複座のF-2B、F-15DJ戦闘機へと進みます。T-4は国産開発のF3-IHI-30ターボファンエンジンを2基搭載していますが、これまでエンジントラブルによる事故は発生していません。

さて、F-4退役による後継機選定は空自のグダグダによって未だ機種の絞り込みができていませんが、T-4もそろそろ寿命が近づいています。T-4は1981年に基本設計に着手、’85年の初飛行を経て、’88年に量産初号機が納入されていますから、古い機体では製造から22年経っていることになります。開発に7年ほどを要していますから、今着手したとしても次期中等練習機が完成する頃には30年以上経った機体を更新することになり、好ましい状況とは思えません。一刻も早く次期中等練習機の開発に着手すべきなのですが、愚図愚図して、その時期を過ぎてしまっています。

幸いATD-X用に開発した、F3よりも推力を5割アップしたF5エンジンがありますので、これを搭載した機体を開発すべきと思います。T-4は約200機製造されましたので、F-Xの量産まで、次期練習機T-Xで国産メーカーの息をつなぐのもありと思うのですが、どうでしょうか。
ATD-Xは来年度の初飛行が予定されていますが、T-Xの設計に既に飛行済みのATD-XのスケールモデルやATD-X試作機の飛行データーを取り入れれば、F-3のためのデーターが取得でき、開発期間の短縮にも貢献するのではないかと思われます。

いずれにしても老朽化して飛行が危険になる前に、一日も早く開発に着手し、合わせて我が国の戦闘機製造能力の維持が図れるよう、空自の決断に期待したいところです。

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