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円高と日銀

円高、株安の流れが止まりません。対ドルレートは長い間90円台を保ってきましたが、一気に円高基調となり85円を割り込む状況が定着しています。これは米国経済の落ち込みに起因して投機筋の円買いが進んだためと考えられますが、中央銀行としての日銀は何故か洞ヶ峠を決め込んでいます。民主党は野党時代に日銀総裁人事に介入して、現在の白川総裁を誕生させた訳ですから現在の状況には二重に責任があります。

日銀は過度な為替変動への介入資金として円換算で、およそ100兆円もの外貨準備高を蓄えています。円高の流れを止めようとするにはこの資金を使い、円を売ってドルを買う必要があります。具体的には米国債を買うことになるのですが、これによって更にドルを抱え込むことになります。
つまり、米国債の取り扱い(売り買い)によって米国の命運に今以上に関わることになる訳で、沖縄の基地問題や新幹線の輸出に対して強力なカードを手にすることになるのですが、残念ながら政府にはその気概が見られません。中国などは度々保有する短期国債の売却をちらつかせて米国をけん制していますが、米国政府が円高を容認している以上、我が国としてこの状況を逆手に取るのは当然のことです。

この円高によって輸出企業は為替差損をこうむり、業績が悪化し、トヨタは1円の円高によって300億円の利益が消えてしまうと言われています。つまり、現在失業率の改善に躍起となって取り組んでいますが、どんな対策を打っても企業が輸出によって収益を確保している以上、全てが円高によって無に帰すばかりか更なる悪化を招いてしまうのです。但し原油や原料輸入などメリットがない訳ではありませんのでマクロな視点での判断も必要です。

野田財務大臣は「重大な関心を持って注意深く見守っている」とのコメントを繰り返し発するだけで、市場の失望を招くだけですが、行きすぎた円高には早い段階での介入が必要でした。日本経済はエコカー補助金の9月終了で10月以降新車販売の大幅な落ち込みが予想され、景気の底割れや失業率の先行きも悲観的な見通しとなっています。財務当局には国家経済を担っていることを自覚して、機動的な為替介入を期待します。もし日銀が市場介入しないのであれば、外貨準備金の国内投入も考えるべきです。躊躇えば、躊躇うほど経済へのダメージが重くなることを努々お忘れなく。

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