アニマルトンネルの設置
先日浜名湖沿岸の主要道路でタヌキの轢死体を見かけました。現場は車の通行量が多く、一見タヌキが生息しているようには思われない所でしたが、夜間か早朝の比較的通行量の少ない時間帯に道路を横断しようとして轢かれたものと思われます。最近はどこも都市化が進んで野生動物の生息域は急速に減少しているように思いますが、タヌキは下水溝等を利用して結構しぶとく生き延びているようです。
しかし、近年は特に車の静穏化、高速化によって犠牲になる野生動物が増えているように思います。本来は一つのエリアであったものが開発によって分断され、道路を横断中に事故に会うパターンが多いのではないでしょうか。そこで提案なのですが、一定規模の開発の場合には環境アセスメントに野生動物の生息の有無の項目を加え、周辺域に生息が認められる場合には一定間隔で動物が安全に横断できる「アニマルトンネル」の接地を義務付けてはどうでしょうか?
当然工事費はUPしますが、これによって一定数の野生動物の保護が期待できることや現在問題になっている過去に例のない突然の水害に対しても、流水路としての役割を果たすことが出来るものです。残念ながらよほどの保護区域でない限り開発そのものを制限することは難しいと思いますが、少しの努力で野生動物の生息を守ることが出来るのであれば、生物の多様性の観点から検討されてもよいのではないかと考えます。
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コメント
アニマルトンネルが設置されている高速道路等は近年増えていますが、対象は規模の大きさから小動物に限られています。
大分県の自動車道では、猿が渡る横断橋が設置されています。
猪や鹿、熊となると難しいでしょうね。
一番の問題は、仰る通り生活圏を分断するように道路や土地が切り開かれたことですね。また、山間部の田舎では、人が住まなくなり、耕作地や山林も荒れた結果、野生動物が里に出現しやすくなったこともあります。
西日本は今、里山への熊の出現率が高まっており、夏場の少雨が拍車をかけています。
しかし、(奥山放獣しているので)同じ個体が捕獲される事例は少なく、個体数が増えているのでは?と思われます。自然の中で餌が豊富にないのに個体数が増える...?つまり、里山の農作物や果樹を捕食しているのでしょう。
鹿や猪、猿の被害は特に深刻で、我が県では年間数百頭の駆除を行っていますが、個体数の調整には至っていません。私が住んでいる家の周辺でもこれらの野生動物が目撃されるようになってきました。
逆にタヌキは減ってきているような?
これは、里に出てくることで、飼い犬から病気をもらったり、車にひかれたり、餌が手に入りにくかったり(犬は部屋飼い、生ごみは放置されていない)が原因なのかもしれませんね。
投稿: 山奥 | 2010年9月24日 (金) 06時35分
山奥さん、コメントありがとうございます。私は走行中に大きな鹿や猪の轢死体を見たことがありますが、ドライバーの安全の問題でもありますね。
人里近くに出没する熊や猪も今年の天候異常のせいか例年より大幅に増えているようです。有害鳥獣は最終的には個体数を制限するしかありませんが、ハンター人口が最盛期の1/3以下に激減し、高齢者が多いのも問題です。社会全体で考えるべき課題ですね。
投稿: 雨辰 | 2010年9月24日 (金) 07時24分