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2010年12月 7日 (火)

諫早開門判決は当然

福岡高裁は6日、諫早湾の潮受け堤防が周辺海域の水質悪化に相当な因果関係があるとして、5年間の開門調査を認める判決を下しましたが当然の結果だと思います。河川の「わんど」や干潟に水質浄化能力があることは広く知られており、堤防閉め切りによって水質が悪化したのも当然の成り行きです。

こんなことは事前に十分予測できたのに、住民や漁業関係者の反対を押し切って工事を強行したのは土木工事によって生まれる利権に群がった政治家と業者、管理権を永久に手に入れたい国交省の国家利益不在の腐りきった欲望の結果です。一帯は上質な海苔や貝の漁場として水産資源の豊富な地域なので、一刻も早い原状回復が望まれます。

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コメント

新聞記事を読むと複雑な感じです。

漁業者にとっては開門は悲願。
でも、干拓地で営農を始めた人にとっては、やっと軌道に乗り始めたところで開門されると海水が水路に入り込んで作物が育たなくなる可能性がある。

国の政策に翻弄されるのはいつも一番弱い立場の国民。

釈然としないですね。

投稿: 山奥 | 2010年12月 7日 (火) 20時39分

山奥さん、コメントありがとうございます。我が国は四方を海に囲まれ、水産資源の恩恵を受けながら好き放題に海岸を埋め立てて、自然状態の海岸線は驚くほど少なくなっています。

終戦直後の国民総飢餓状態ならいざ知らず、大規模米作を目指した八郎潟干拓地でも休耕が行われ、全国で耕作放棄農地が溢れる状況下で2500億円以上の国費を投じて新たな耕作地を作る必然性などとても理解不能です。

周辺海域の水質悪化に対しても国は何の対策も講じずに、頑なに開門を拒否しましたが、開門によって本当に塩害が生じるとの根拠もまた示していません。裁判所は5年間の期限を切って開門を認めたもので、もし影響があるのであればそれを踏まえて対策を講じれば良いだけの事ではないでしょうか。

従来、政府は自分達の決定は全て正しいと政策を強行してきましたが、明らかな誤りに対しては国民が立ちあがるべきだと思います。

投稿: 雨辰 | 2010年12月 7日 (火) 21時02分

諫早の干拓地では主として野菜や酪農業(そのための飼料作物作付)が主体です。

国内外の競争に負けない様にするには、大規模省力化が不可欠です。

確かに耕作放棄地は増える傾向にありますが、これは土地の集約や機械化が困難な理由からです。

予測だけで100%正論は言えません。影響が無いかもしれない、取り返しがつかないことになるかもしれない。あった場合、じり貧の農業にこれ以上の費用をかけた対策を世論が許すのでしょうか?

自然環境破壊は人間のエゴによるもの。
しかし、そのエゴの優劣を決めるのは誰?

京都議定書の行く末を議論する先進国と発展途上国を見ると、人間のエゴに想い悩まされます。

投稿: 山奥 | 2010年12月 7日 (火) 21時22分

山奥さん、再々コメントありがとうございます。私は当事者ではないので知り得る情報には限りがあるのですが、耕作放棄の最大理由は高齢化による継続断念、及び耕作者の逝去によるものだと認識しています。

農地の大規模化は必要とは思いますが、広大な農地で知られる北海道においても年間400ha以上の放棄が続いていること、何より長崎県においても年間200ha以上が耕作放棄されている方がはるかに問題のような気がします。干拓によって816haの農地が生まれましたが、その一方で雑草に覆われる農地を見捨てていることに違和感を抱かずにはいられません。

投稿: 雨辰 | 2010年12月 7日 (火) 22時24分

農政がテーマだと仕事柄熱くなってすみません。
雨辰さんの仰る通り、耕作放棄の理由に高齢化や限界集落化といった地域の問題があるのは確かです。しかし、これは背景であって、現状の課題ではありません。

古来から日本の農業は中山間地域で家族労働によって維持されてきました。しかし、高度経済成長、国民総中流社会化に加え、FATやTPPでの関税自由化の流れの中で、これらは近い将来消滅するでしょう。

国民の生命線ともいえる農業生産物の自給率を上げることは喫緊の課題です。
これには、今後の農政の大幅な方向転換が必要です。

また、日本人の悪い気質(先祖伝来の田畑は誰にも渡したくない)から、農地の集約が困難で、農業生産法人等が大規模農業起こしたいと思えば、他人の所有物ではない新たな広大な農地が必要となってきます。これを安易に干拓地を開発することで得ようとする農政の問題はあるでしょう。

私見としては、「農地コーディネーター」を全国に配置し、貸し手と借り手の橋渡しをっすることで効率的な農地運用ができればと思っています。
現在でも農林振興(開発)公社がその機能を担っていますが、仕分け対象になっているような天下り機関で、これこそ民間に委託し柔軟に動けるようになればと考えています。

長文失礼しました。

投稿: 山奥 | 2010年12月 8日 (水) 07時09分

山奥さん、コメントありがとうございます。コメントに全面同意です。新規農業参入者の農地取得問題や農地による環境保全、食糧安保、従事者の高齢化問題などどれも問題山積です。
もっともっと将来を見据えた国家レベルの論議が必要だと思います。

投稿: 雨辰 | 2010年12月 8日 (水) 07時32分

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