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反省なき米国場当たり外交

エジプトのムバラク政権に対する国民の怒りの抗議行動が、全土で燃え上がっています。情勢の推移によっては、これまでの政治に対する反発からイスラム原理主義を掲げる政権が樹立される可能性もあり、これまでイスラム諸国に対する防波堤として同政権を支援してきた米国は事態の鎮静化に苦了しています。

それにしても米国の理念なき外交には呆れるばかりです。元々親米勢力であったイランのパーレビ国王(モハマンド・レザー・パフラヴィー)を支援し、当時の最強戦闘機であった可変翼のF-14まで供与していましたが、石油権益による経済格差への不満が爆発した国民によって政権が打倒され、ホメイニを中心とするイスラム原理主義国家が樹立すると今度はイランと対立する独裁者フセイン(サッダーム・フセイン)率いるイラクに肩入れしました。その後イラクがクェートに侵攻し、湾岸戦争へと事態が進展すると今度はイラクへの対抗勢力としてエジプトを強力に支援してきました。

つまり、現在のエジプトにおけるムバラク強権政治の後ろ盾の役割を果たし続けてきたのはほかならぬ米国だったのです。世界に対しては民主主義の守護者を標榜しながら、実際は自国の利益を優先し、次々と独裁国家支援し続けてきたのです。今回エジプトの民主運動を擁護しているのも、民主勢力への支援の立場ではなく、親米政権の崩壊によって、反米勢力に取って変わられることをおそれてのことで、身勝手にも程があります。

エジプトでは富裕層を中心とした経済発展の陰で、大半の国民は貧しい生活を強いられて来ましたが、今までそのことについて米国は何の影響力も行使してきませんでした。エジプトがどのような政治体制になるかはエジプト国民の民主的手続きによって選択されるべきで、米国の思惑は関係ありません。願わくば大規模な流血の事態になることなく、一日も早く速やかに事態が鎮静化することを願うばかりです。

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