菅首相への信頼感
一国の首相について批判がましいことを述べるのは如何なものかとは思いますが、菅首相の政治家としての資質については失望の連続です。まず次々に側近に逃げられると言うことが、いかに人物としての魅力がないかを雄弁に物語っています。有能な人にはおのずと有能な人材が集まるものですが、求心力の無さが浮き彫りになっているようです。菅氏は「イラ菅」の異名で気に入らない事、思う通りにならないことを周辺に怒鳴りまくるとのことですが、こんな人がそうそうたるメンツが揃った官僚達を惹き付け、使いこなす事など出来る筈もありません。
先の浜岡原発停止発言にしても、停止に伴う何の対応策も示さず、自身の決断力を誇示しているだけの空しいパフォーマンスでしかありません。震災の復興にしても具体的な数値が示されることはありません。何時までに何をどれくらいどうするのかを国民は一番知りたいのです。浜岡原発のM8級の地震発生予測が今後30年で87%の可能性と言うことは明らかにしましたが、ではその地震によって想定される被害については何も示されませんでした。どうも、あつものに懲りてなますを吹く愚をおかしているようにしか思えません。また停止にともなう電力供給対策については節電してとしか述べませんでしたが、小学生レベルの回答で、何の具体性もありません。こんなことで電力危機を乗り切れる考えているとしたら随分と甘い認識でお話になりません。
現在の状況では何処に問題があって、それをどうしなければいけないかが全く欠落していてお話になりません。個人的には福島で起きたことが浜岡で再現されるとは思っていません。不完全かも知れませんが、現時点で取り得る対応策が講じられているからです。政府はただ危機感をあおっていますが、では他の原発とどう違うのかと言うことに触れないのでは国民に不信感を植え付けてしまいます。浜岡については耐震性は確保されており、原子炉冷却用ポンプの電源も複数用意されており、ただいたずらに危険性を煽るよりも後何が足りないかを明らかにすべきでした。
浜岡についてコメントする菅氏の表情に物事に取り組む決意が全く感じられませんでした。国民に向かって重大な決定を告げるのですから、それなりの気迫がなければなりませんが、ないものねだりと言うことなのでしょうか。
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コメント
今回何故首相が金曜日である9日の夕刻に唐突に原発の停止を打ち出したのかについては様々な憶測がありましたが、さる筋から、さもありなんと言う見方が示されました。
それは、報道機関各社が行う内閣支持率の調査が週末の土日に行われるため、震災の対処について各界からの不評を打破する為の点数稼ぎを行う目的だったと言うものです。まさかそんなことはないと信じたいのですが、そう考えるとが全てに合点が行きますね。でも
投稿: 雨辰 | 2011年5月14日 (土) 13時39分