実現しなかった仮想空間社会
ネット上にエクシングワールドと呼ばれる仮想空間を構築し、新たな経済活動を創出するとして、一獲千金を夢見た26、000人から100億円を集めたとされるビズインターナショナル巨額詐欺事件で、先日ついに主要メンバーが逮捕されました。この事件は、仮想空間事業で先行したセカンドライフをはるかに凌ぐと言うのが謳い文句で、現実社界で成功できなかった人でも優先的にビジネスチャンスに出会う事ができると言うものでした。
まあ、世の中にそうそう旨い話が転がっている訳はなく、儲け話をエサにした架空の投資話だったようです。実はこの件で、私もある人から参加を持ちかけられたことがありましたが、手に入れることができるのが、『仮想空間」どころか「仮想空間を利用できる権利」と言うところに怪しさを感じて、断ったいきさつがありました。今回の逮捕で、やっぱりとの思いが強いのですが、公的な会場を使っての説明会で、もっともらしいビデオを見せて信用させるやり方は典型的なサギの手口で怖いものがありました。
ただ、今にして思えばネット上の仮想空間なのにビデオを使うあたりが、首謀者達が如何にITから遠い環境にいるかを示唆していて、最後まで信用することができなかった自分の嗅覚が正しかったことが証明された訳です。今回の事件では、やたらに参加の期限が迫っていることを強調して契約を促していましたが、この辺りは振り込みサギと同様です。期限を切って迫る話には必ず裏があるようですから、一度は見送って考え直す余裕が欲しいものです。
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