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2011年7月20日 (水)

現代の矛盾

今は昔、中国でのお話です。どんな盾でも貫くことが出来る矛だと商人が自慢げに売り声を上げていた。商人は更に、ではどんな鋭利な矛でも防ぐことが盾はいらぬかと客を引いた。するとある男が言った「お前が自慢する矛でその盾を突いたら一体どうなるのか」と。

毎度おなじみの矛盾の故事来歴ですが、中国と言う国はいつの時代も変わらぬようです。台湾侵攻の野望を捨てきれぬ中国にとって米海軍の空母はあまりに大きな目の上のたんコブでしたが、かといって正面から真っ向勝負など出来る筈がありません。しからばと中距離弾道ミサイルを対艦ミサイル用に開発して、米国空母が自国周辺に展開することを妨げようとしています。はるか大気圏外から超音速で襲いかかる弾道ミサイルは大変な脅威と思われるかも知れませんが、実はたいしたことはないものだと私は思っています。と言うのは、仮に中国の狙い通りに対艦ミサイルが米国空母を照準に捉えたとしても、飛んで火に入る夏の虫でしかないからです。

弾道ミサイル防衛が困難だったのは頭上を飛び越すミサイルまで撃ち落とす必要があったからですが、わざわざ向こうからと飛び込んでくるミサイルは容易に撃ち落とせるからです。しかも通常の対艦ミサイルは発見されないように海面スレスレを飛んできますが、頭上から飛んでくるミサイルは発見してくれと言わぬばかりで、SM-3ばかりかSM-2でも容易に撃墜できるのではないでしょうか。

対艦弾道ミサイルで米国空母を追い払おうとしておきながら、中国は海軍力の象徴として航空母艦の保有を目指しています。強引に手に入れた旧ソ連が建造したワリヤーグを改造して練習用空母として使用し、新規に国産空母を複数建造しようとしていると言った話が以前からささやかれています。多分そう遠くない未来に実現するのでしょうが、空母を撃沈しようとする弾道ミサイルを開発しながら一方でその餌食となる空母を一生懸命に開発する姿、これこそ現代の矛盾ではないでしょうか。

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