ニューフロンティアの終焉
スペースシャトル、アトランティスが無事宇宙へと最後の旅に旅立って行きました。これでジェミニ、アポロと続いて来た米国の宇宙へのチャレンジがひとまずピリオドを打つことになります。人類が月面に降り立ってから早40年あまり、残念ながら国家を挙げての事業となる次なる目標を見つけることはできませんでした。
宇宙開発、とりわけ有人飛行は巨額の財政を必要とします。ガガーリンが人類史上初めて地球を回る軌道を飛行して以来、人間を自国のロケットで宇宙に送ることが出来たのは米・ソと中国の3ヶ国だけです。しかも中国はロシアからの多くの技術移転があってこそですから事実上米・ソの独壇場と言えるのではないでしょうか。今後米国は民間会社が開発中の従来型の使い捨てタイプのロケットと宇宙船を採用予定ですが、その間はロシアのソユーズだけが継続的な宇宙への打ち上げ手段となります。
我が国もHTVを改良して再突入に耐える宇宙船を開発しようとしていますが、残念ながら有人飛行が実現するかは現時点では明らかではありません。
スペースシャトルは宇宙船を再使用するという大変野心的なプロジェクトでしたが、2回の爆発事故を起こし、14名の死者を出してしまいました。今回も打ち上げ間際まで悪天候にたたられましたが、無事帰還して有終の美を飾って欲しいものです。
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