立川談志ついに逝く
家元制度の実践など、破天荒な落語家の立川談志師匠が亡くなりました。10年以上前からガンとの闘病を続けており、一時高座から遠ざかっていた時期もありましたが、最近は顔を見る機会も増えていたように思いましたので、訃報を聞いてそこまで悪かったのかと正直驚きました。
落語家として類まれな優れた資質を備えていましたが、それが表に出てしまって自信に満ちた言動が目立ち、かつて笑点の司会をしていた頃にはそれが鼻につきました。しかし病に倒れてからは己の弱さを見せることが増えたような気がしていました。多くのファンから大御所として期待された志ん朝が早くになくなった後は、当代随一の名人として大いに期待された存在でしたが、残念でなりません。批判を浴びることが多かった半面、志の輔など多くの弟子を育て上げたのは、人一倍落語を愛し、落語会の行く末を案じていたからだと思います。ご冥福をお祈り致します。
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