恥を知らない外務省
週刊ポストの報道によれば、駐クロアチア大使の田村義雄氏に現地女性へのセクハラ疑惑が持ち上がっており、今年2月に査察が行われましたが、その際大使館の報償費を私的流用している嫌疑も浮上していたとのことです。火の無い所の例えのように、記事を読む限り田村氏の心象は真黒です。そもそも、よほどの裏付けがなければ本国から査察官が派遣されることなどないでしょう。その結果、本人を召喚して事情聴取をしていることからも嫌疑は相当濃厚だったと推察されます。にもかかわらず、週刊誌の報道があるまで、何の処分もされずに不問に付されて来ました。
一つには田村氏が財務省出身者であることから、予算配分の便宜を考えて強く出られなかったのではないか、との憶測がありますが正にその通りだったと思います。本来、大使館は邦人の保護や便宜のためのものですが、現地との友好関係のかけ橋となるべき大切な存在です。あろうことか、その責任者である駐在大使が職権を利用して現地女性にセクハラするなど言後同断です。なのに、騒ぎが大きくなった今になって交代させるのは事実を認めたも同然です。しかし、それ以上の処分を見送ることからやはり財務省の顔色をうかがっていることは明白で、情けないにも程があります。本来顔を向けるのは国民の側でなければなりません。この際、国家の名誉を深く傷つけた罪と公金の不正使用で懲戒免職の処分が相当ではないでしょうか。
それにしてもだらしないのは新聞各紙です。既にこのことは昨年の11月に本省に伝わっていますから、番記者の耳に入っていても不思議ではありません。よしんば、知らなかったにせよ、今日までこの件についてどの社も一行も触れていないのは、悪名高い記者クラブ制度の弊害としか言いようがありません。もし、新聞社に良心があるのなら、今からでもこの件に就いて記事を書くべきです。それが出来なければ新聞の存在意義などあるのか大いに疑問です。
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