デジカメ戦国時代
デジタル一眼カメラの市場に新顔参入が続いています。元々デジタル一眼レフのシェアはキヤノン、ニコンの2大勢力が圧倒的な強みで過半数をはるかに超え、残りをペンタックス、ソニー、オリンパスらが凌ぎを削る構図でした。これに対抗して小型・軽量・高画質を売り物にパナソニック、オリンパスが一眼レフからハーフミラーを取り去ったミラーレス一眼のマイクロフォーサーズ規格を提唱し、オリンパスはかつてのハーフサイズカメラのネーミングを復活してPENシリーズとし、大ブレークさせました。販売シェアも昨年7月の統計では一眼カメラの44%をミラーレス機が占め、更にシェアを広げています。
このような状況を他陣営も放置できず、ソニーが小型・高画質を謳い文句にAPS-C規格のNEXを発売し、オリンパス、パナソニックの牙城を脅かしています。またペンタックスも撮像サイズがコンデジ並みのQシリーズに続き、APS-C規格のK-01を発表しています。このような事態に2大勢力のキヤノンは未だ音無しのの構えですが、ニコンは撮像サイズがマイクロフォーサーズより小さいニコン1規格でミラーレスに参入し、従来のFマウントのレンズが2.7倍の焦点距離として使えることが評価されて好調な売れ行きを示しているようです。やはりカメラは小さいことが大きなメリットで、このように商品群が拡充することは消費者にとっては喜ばしいことなので、このような状況はもろ手を挙げて賛成です。
スタートは小型・高画質が売り物でスタートしたミラーレス一眼カメラですが、自社の従来商品との競合を避ける意味合いから、各社毎に製品の性格が違っています。どのメーカーもこれまでは一眼レフを補完する位置付けの商品を投入してきましたが、富士フィルムがAPS-C規格でフルサイズに迫る高画質を謳うXpro 1で参入したことから、高画質が売り物の一眼レフカメラに迫る商品が次々と投入されることが予想されます。
この31日にはオリンパスから一眼レフカメラの外観をした(ミラーレスはペンタプリズムを搭載しないため上部に4角錐のトンガリ帽子は本来必要ありません)E-M5が発売されますが、APS-Cの入門機を上回りフルサイズに迫る画質と言われています。
かつてビデオの世界ではVHSで勝利したビクターが地盤の維持に固執した結果、次世代のDVD開発では大きく遅れてしまいましたが、ミラーレス時代の本格的到来を各社どのように受け入れるのか、ここ当分芽が離せない状態が続きそうです。
発売当時、世界最小・最軽量だった一眼レフのE-420 で撮った河津桜。ミラーレスではありませんが、持ち歩くのには小型・軽量が何よりです。
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