トルコ軍機撃墜の謎
先月22日、シリア領空付近の海上を飛行中のトルコ空軍のファントム戦闘機がシリア軍によって撃墜され、パイロット2名が行方不明となっています。シリア側は領空を侵犯したので領空内で対空機関砲で撃墜したとしていますが、トルコ側によれば誤って一時領空内に進入したが、トルコ側の指摘によって領空外に離脱、公海上を飛行中に撃墜されたと主張しています。
トルコはシリアの内戦に関し、反政府側を受け入れていますのでシリア側に反トルコ感情があるのは事実ですが、双方が軍事的に衝突する状況ではありませんでした。トルコの主張によれば、飛行の目的は自軍の対空レーダーの性能確認を行うためで、敢えて低空で国境周辺を飛行したとのことですが、飛行ルートの取り方によっては領空侵犯と誤認される可能性があったと言えます。
トルコ軍は4日、乗員2名の遺体を地中海の深い海底で発見し、収容のための作業を開始したと発表しましたが、どのような方法で確認に至ったのか不明です。また、機体は依然発見されていないとしていますが、こちらも疑問です。海底の捜索においても機体の方が発見が容易であると考えられるのに未だ発見されないと言うのは理解に苦しみます。特に機体の水没地点はほぼ撃墜地点と考えられますので、それが明らかになれば双方の主張のどちらが正しいのかはっきりしますので、早期発見が待たれます。
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