津波への備え、浜松市の場合
先日南海トラフ地震の被害想定が発表されました。総額で220兆円と気が遠くなりそうな甚大な被害です。浜松市は東は天竜川、西を浜名湖、南を遠州灘に面しており、東海地震などと連動した場合、最大で16mの津波が襲来すると予想されています。
この対策として県は海岸にある砂丘の防風林に土とセメントで固めた基礎部分を作った上でかさ上げして、高さ13mの防潮堤を作ることを計画しています。現在東北地方では巨大な防潮堤が景観を損ねたり、海の様子を直接見ることの妨げになると問題になっていますが、この工法ですと表面は砂で覆い、元のように防風林となるので景観の問題はありません。
浜名湖に近い地域では過去の大地震による津波被害の記録がありますが、中心部の南側については特に砂丘の規模が大きかったせいか明確な津波被害の記録がありません。防災マップによれば国道一号線の南側が浸水区域だったとのことですが、かつてはほとんど人が居住していない地域だったので、細かな記録が残らなかったものと思われます。
浜松市中心部を流れる1級河川の馬込川、かつては天竜川の支流でした。こうして見ると海が大変近いのが見て取れます。かつて砂丘がこの地域を守ってくれましたが、予想される巨大津波からも市民を守ってくれるでしょうか。
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