H-3ロケットに期待
内閣府の宇宙政策委員会は現在のH-2Aロケットの後継となるH-3ロケットの開発を決定した模様です。現在のH-2Aロケットは22回の打ち上げに対し21回の成功で、成功率95.5%を達成、世界水準を達成していますが、商業的には韓国からの偵察衛星の打ち上げが1回あるだけで商業的には苦しい展開となっています。これは打ち上げ費用や、打ち上げ能力と衛星の重量とのバランスが最適化されていないからで、衛星需要の変化に対応出来ていません。
H-3ロケットは衛星重量に合わせたエンジンの組み合わせを取ることによって現在の打ち揚げ費用約100億円を65億円程度に下げることを目標にしています。衛星打ち上げビジネスは欧州のアリアンスペースが約40%のシェアを持ち、これにロシア、中国が続いていますが、低コスト化によって何とか先行グループに食い込んで欲しいものです。
我が国は発射場の位置の関係から一旦南方方向に打ち上げた後、東に向きを変えて軌道に投入するため、ロケットの能力を100%生かすことが出来ません。打ち上げ費用を下げるためには、アリアンのように赤道近くに発射場を確保することで打ち上げ効率を高めることも必要になるのではないでしょうか。
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