オリンパスが1眼レフから撤退へ
オリンパスが新型ミラーレスカメラ、OM-D E-M1を発表しました。E-M1は現行のE-M5の上位機種でフラッグシップの位置づけとされています。デジタル1眼カメラのシェアでは光学ファインダーのミラー機構を持つ1眼レフの分野ではキヤノン、ニコンが圧倒的なシェアを持っています。ところが、ミラー機構を持たないミラーレス1眼の分野ではオリンパスやパナソニックが健闘しています。オリンパスはこの新型カメラで1眼レフの市場に挑みたいとしています。
1眼レフはフィルム時代にフィルムに映る映像をそのまま確認するために考案された機構です。当時は反射鏡でファインダーに映像を送り、撮影時には跳ね上げて光を通す仕組みです。デジタルの時代になってもこの機構は変わりませんでしたが、デジタルではセンサーから信号を取って電子ファインダーに映像をおくることが可能です。こうしてできたのが、ミラーレス1眼です。
当初は電子ファインダーの性能が光学ファインダーに比べて見劣りしていましたが、ここに来て遜色のないところまでこぎ着けました。デジタル1眼はフィルムの1眼に比べて大きくて重いのが一般的でしたが、ミラーレスになればミラー機構がない分、小型、軽量が可能です。従来ミラーレスカメラの弱点とされたAF性能も像面位相差AF方式の採用により大幅に改善されました。
オリンパスとしては現在販売中の1眼レフカメラの上級機種E-5の販売を継続するとしていますが、今後は上級機種の分野もミラーレス1眼で開拓していく方針としています。これは事実上1眼レフの販売からの撤退を意味します。メーカーの思惑については各社のお家の都合ですが、消費者としては良い商品を安く入手できる環境が生まれるのは歓迎したいと思います。
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