早期警戒機国産化
外国からの侵入機に備えて自衛隊は各地にレーダーサイトを設置して空域を監視しています。しかし、地球が丸いことからどうしても一定以下の高度については見通し外となって機影を捉えることができません。そこで、低空で侵入する航空機も含めて監視するために早期警戒機を配備しています。管制機能もあるAWACSのE-767.とAEWのE-2Cです。この内E-2Cについては配備開始が1983年と導入から30年を経ていることから後継機をどうするかについて検討することになりました。
防衛省の来年度予算では調査研究費として8000万円が計上されており、国産哨戒機のP-1を改造する案も浮上しているとされています。哨戒機や早期警戒機は旅客機をベースに開発されることが多いのですが、製造される機数が少ないので、機体から新規に開発するのはコスト的に得策ではないからです。P-1は元々哨戒飛行に適した機体設計をしており、その点では一定高度を一定の速度で飛ぶことを前提とした旅客機よりも適していると言えます。
搭載するレーダーなどの電子機器について国産化を危ぶむ向きもあるようですが、レーダーについては様々な用途でトップクラスの技術を保有しているので技術的な問題はないものと思われます。P-1については搭載エンジンが4基であることから運用コストを問題にする声もありますが、具体的な数字が提示されていませんので、現時点でな何も判っていません。既存の完成機輸入の場合は相手国の都合により、機能に英現が加えられたり、整備が勝手に行えないなどの制限が付くことなどから国産化が望まれるのも理解できます。
元々、P-1の開発時点で他用途への転用も考慮されており、当時からAEW案も想定はされていた筈です。実際に、P-1をAEWに転用できるのかについては今後の調査の結果を待たないと何とも言えませんが、国産化されることを期待したいと思います。
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