石造りの橋に昭和の香り
浜松市内を流れる馬込川にはいくつかの古びた橋が架かっています。交通事情が変わって最近になって掛けられたものもありますが、多くは戦前に石造りで架けられたもので、幾たびかの補修を受けて今日に至っています。
かつては流域に多くの繊維の染色メーカーがあり、その排水で汚れた流れでしたが、下水道の発達や排水規制で以前と比べればきれいな流れになり、鯉が泳いだり水鳥が渡って来るようになっています。
橋はそれぞれにデザインが違っており、別々の設計者が設計したのではないかと思われます。橋名板によれば昭和13年竣工となっており、今から76年前に架けられたことが判ります。当時としてはモダンなデザインとして注目されたではないでしょうか。
橋は石とコンクリートを組み合わせて出来ており、これまで大きな事故は起きておりませんが、耐震補強のため下部を鋼材で補強しています。
下町に架かる古い橋。こちらは昭和12年の竣工でした。
橋は生活に密着しており、毎日多くの人が利用しています。利便性を考えれば新しい橋に架け替えもできますが、かつての歴史は失われてしまいます。
浜松市は工業都市として発達して人口も80万人に達しましたが、古くからの橋を残す姿勢は評価できると思います。
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