冬の京都、高雄編
京都の北の地域と言えば、栂尾の南に位置する高雄があります。高雄と言えば紅葉の名所としてあまりにも有名です。今の人には信じられないかも知れませんが、かつてはテレビ受像機にメーカーが和風の名前を付けた時期がありました。ナショナル(現パナソニック)が嵯峨、ゼネラルが王朝、サンヨーが薔薇、そして三菱が高雄でした。
コマーシャルで高雄と言う名前が連呼されるたびに何時か行ってみたいと思いながら、紅葉の名所で大混雑との先入観から二の足を踏んでしまい、いつしか数十年の時が経ってしまいました。そしてついに・・・・・。
清滝川にかかる高雄橋を渡った右手が神護寺への参道です。橋のたもとに山内女人禁制の石柱が建っていました。
急な石段を上って行くと、やがて楼門が姿を表します。昨今の高齢化社会を反映してか、石段中央に無粋な手すりが設置されていました。
毘沙門堂の脇に石で出来た、つくばいがありました。見ると氷が張っていて、底には紅葉が沈んでいました。秋は終わってしまったよ、と小さな世界のつぶやきが聞こえたような気がしました。
その昔、弘法大師が住まいとした「納涼房」を復興した重文の大師堂。神護寺は幾度か兵火で焼け落ちており、現存する建物は全て再建されたものです。
金堂に続く石段。楼門下の石段は手すりが設置されてしまいましたが、ここは以前のままの姿です。色々ポジションを変えてみましたが、変わり映えのしない、このアングルしか見つけられませんでした。
やはり神護寺は紅葉の時期がいいようです。次は何とか紅葉の時期に訪れたいと思いながら神護寺を後に帰路に就きました。
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