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2015年5月 1日 (金)

ネパールに陸自ヘリの空輸を

25日に発生したネパールの大地震による被害は日を追って被害が拡大しています。現地は元々通信や交通のインフラが十分でなかったところへ地震による被害で、カトマンズ以外の地域の被災の状況が十分伝わっていない状況です。5月1日現在の地震による死者は6000人を超えていますが、ネパール政府が被害の全貌を把握しきれておらず、最終的にどこまで増えることになるのか見当が付かない状況です。

被災者に対する救援も進んでおらず、食料や医薬品が絶対的に不足している模様です。カトマンズ国際空港には各国からの救援物資が山積みになっていますが、これを仕分けて輸送する能力がネパール政府には欠けています。交通が途絶している状況ではヘリコプターが有力な輸送手段となりますが、ネパール国内に存在する機体はわずか20機ほどしかなく、焼け石に水の状態です。

2005年のパキスタンの大地震では、10月5日の発生直後にパキスタン政府から派遣要請があり、早くも8日にはCH-130輸送機でUH-1汎用ヘリコプター6機を空輸し、物資輸送に当たりました。今日になってネパール政府から各国に対してヘリコプターの派遣要請がありましたが、現在のところ日本政府の対応が聞こえて来ません。こんなことは当初から予想されていたことで、今更ながらですが外務省の情報収集能力の欠如が問題です。

地震により首都でさえ都市機能がマヒしている状況ですので、復興には相当な日数がかかるものと思われます。2010年のハイチ大地震では自衛隊の車両150両、隊員1000人を派遣し救援と復旧支援を行いましたが、今回も相当な援助が必要になるものと思われます。早急な支援体制が望まれます。

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コメント

米国は沖縄駐留のMV-22オスプレイ4機とUH-1 2機を派遣する模様です。MV-22は航続距離が3590Kmあり、タイのバンコクを経由すれば直接自力での飛行も可能です。(那覇-バンコク約3200Km、バンコク-カトマンズ約2200Km)

投稿: 雨辰 | 2015年5月 2日 (土) 08時51分

米軍のMV-22がカトマンズに到着しました。紹介記事は以下のURLです。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/obiekt/20150504-00045395/

尚、あるブログがMV-22のホバリング可能高度が1200mしかないので、標高が1338mあるカトマンズの空港に垂直着陸できないと指摘していますが、写真ではヘリモードで飛行しており何の問題もありません。MV-22は下に地面がある場合、3139mでのホバリングが可能とされていますが、実証された訳です。

投稿: 雨辰 | 2015年5月 4日 (月) 08時40分

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