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2015年6月19日 (金)

山岳遭難は中高年に多い?

警察庁が18日発表した2014年度の国内での山岳遭難件数は2293件、2794人で史上最多となったことが判りました。この内40歳以上の中高年は2136人で全体の76.4%と大半を占めていました。では年齢別にどのような発生状況かを見るために、年齢層あたりの遭難者数をグラフにしてみました。このブログでは表を直接貼ることができないので、一旦プリントしたものを写真にしています。

P6190255

左側が遭難者数、右側が全体に占める%を表していますが、60歳代が圧倒的に多いことが見てとれます。ただ、注意しなければいけないのは、これは飽くまで遭難者の実数です。つまり、元々の人数が多ければ見かけの発生数も多くなる理屈です。では年代別の登山者割合はと言うと中々全国的な数字がつかみにくいので、長野県の数字を当てはめてみました。年代別の登山者数の割合を上の折れ線グラフに重ねてみるとほぼ一致したグラフとなりました。(長野県の統計は70歳以上はひとつのグループとなっています)

つまり、登山者数に対し遭難は年齢にかかわらず一定の割合で発生しているということです。中高年の遭難は数の上から見れば確かに多いのですが、登山者に占める割合からすれば、特別発生率が高い訳ではありません。

逆に言えば若者だから遭難を起こしにくいとも言えない訳です。原因別で言うと相変わらず道迷いによるものがトップとなっており、十分な装備と知識が必要なことが判ります。これから夏山シーズンに入りますが、登る前に目的の山をよく理解して楽しい登山にして欲しいものです。

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