新幹線炎上
新幹線は開業以来、乗客の死亡事故が起きていないことが鉄道関係者だけでなく国民の誇りとなっていましたが、とうとう乗客が死亡する「事件」が起きてしまいました。昨日昼前、東京発新大阪行きの東海道新幹線のぞみ225号社内で、男がガソリンを撒いて火をつけ、本人と乗客の女性1名が死亡、26名が重軽傷を負い、国交省は新幹線初の火災事故と認定しました。
放火による車両火災としては2003年2月にソウルの大邱(テグ)地下鉄での放火事件があり、死者192名・負傷者148名を出す大惨事となったことから我が国の車両の難燃化を図る契機となりました。また我が国では1980年8月に起きた新宿西口バスターミナルでの路線放火への放火事件があり、死者6名。負傷者14名を出しています。今回を含めてすべての事件でガソリンが凶器として使用されており、大邱と新宿の事件では犯人は生存して逮捕されました。
新幹線の車両は、上記の大邱の事件を受けて火災事故が発生しても車体が燃えないように、使用する部材の難燃化を進めていました。これによって今回は車体そのものの延焼は免れ、不幸にして巻き添えの死者は出てしまいましたが被害は最小限にとどめられたのは何よりでした。
毎日およそ3分間おきに車両を運行する東海道新幹線の場合、乗客全員の手荷物検査を行なうことは大変困難だと思いますが、警察官や警備員の搭乗は検討されるべきではないかと思います。
東北新幹線、仙台駅にて。
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