ATD-Xはどうなった
米国が配備している最強のステルス戦闘機F-22が、ウクライナに対するロシアの軍事侵攻に対応してドイツに前進配備されることになりました。現在レーダーに映らないとされるステルス機を実用化しているのは米国ただ一国です。軍事大国のロシアや中国も開発を進めてはいますが、実戦配備にはまだ時間がかかるようです。
世界の大勢が戦闘機のステルス機化を目指す中で、我が国もATD-X(先進技術実証機)の名前で、ステルスの試験機を開発しています。当初、年初にも初飛行するのではと言われていましたが、安全のためエンジンの再始動機構を組み込むことになり初飛行が延期されています。非公式には8月中にマスコミに公開、9月に初飛行すると言われていましたが、8月も平日は31日の一日を残すのみとなってしまいました。
ATD-XはF-1、F-2戦闘機を開発・製造した三菱重工が開発していますので、初歩的なトラブルはないのではないかと思いますが、情報が全然出てこないのは少々心配されます。
うがった見方をすれば、安保関連法案が国会で山場を迎えつつありますので、もし何らかのトラブルが起きて法案に影響を与えることを避けて日程を遅らせているのかもとも思われます。10月には三菱が開発中のMRJの初飛行も控えていますので、無事な初飛行を期待したいと思います。
航空自衛隊浜松エアパークに展示されているATD-Xの模型。ラプターに似ていると言う人もいます。
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