ご都合主義
安保関連法が国会の混乱を経てやっと可決、成立しました。かつて自・社対立の55年体制下の国会では乱闘騒ぎや牛歩戦術による採決引き延ばしが度々行われ、国民の顰蹙を買いました。与党になる前の民主党はこれらを反省し、旧態依然たる行動は取らないとして責任野党としての立場をアピールしました。
このような努力があってか、一度は政権の座についたのですが、あまりに稚拙な政権運営やポッポ・イラ菅総理の暴走によって完全に国民に見放されてしまいました。一方の自民党は相変わらずの利益誘導型の政治から脱却できていませんが、野党が次から次へと失策を演じてくれるので、高枕の状態です。この週末には内閣支持率や政党の支持率の世論調査があると思いますが、今回の国会の有様を国民がどう評価しているのか、その結果が楽しみです。
ところで、今回の法案成立を受けて中国外務省が「日本は専守防衛政策と戦後の平和発展路線を放棄したのではないかとの疑念を国際社会に引き起こしている」とのコメントを発表しましたが、今まで散々「侵略の歴史を無視して」とか「軍備を増強して軍拡を続けている」と我が国を非難してきたことなどまるで忘れたかのように、これまでの姿勢を評価するかの論調です。
事実を歪曲しても、自国に都合の良い主張をするのが中国政府ですが、さすがにこれはご都合主義ではないでしょうか。
| 固定リンク
コメント