大村特別栄誉教授にノーベル賞
今年のノーベル医学生理学賞に北里大学の大村特別栄誉教授の受賞が決まりました。大村氏は、アフリカの寄生虫によって発症するオンコセルカ症の特効薬メクチザンの元となったエバメクチンを発見し、3億人以上の人々を失明などの病魔から守った功績が評価されたもので、日本人として23人目の受賞者となります。
発見の直接のきっかけは、静岡県伊東市にある川奈ゴルフ場近くで採取した土の中から有用な効果を持つ有機化合物を発見したことです。昨年の物理学賞受賞者の天野教授は地元浜松市の出身でしたが、今年も静岡県が受賞のエピソードに絡んでいたことを知り勝手に誇らしく感じています。
また大村氏は地元韮崎市に自身が館長を務める大村韮崎美術館を設立し、韮崎市に寄贈していますが、同美術館には浜松市出身の女流画家、秋野不矩(あきのふく)の作品を所蔵しており、その縁で2010年に秋野不矩美術館で大村韮崎美術館の所蔵品による特別展を開いていると言う縁もありました。
今日は日本人の受賞者が多い物理学賞の発表がありますが、日本人24人目となる新たな受賞者が出るのでしょうか、発表が待たれます。
土の中から有益な微生物や有機化合物を見つけ出すのは気が遠くなるような大変な作業ですが、人類のために日夜実験を繰り返す研究者には本当に頭が下がります。
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