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2015年10月25日 (日)

電子戦防護

現在の戦闘機にはレーダーが欠かせませんが、これを妨害するために相手からは妨害電波が発せられます。このように相手のレーダーを妨害することをECM(電子対抗手段)と言い、レーダー信号そのものに対する妨害をジャミングと言います。相手を探知できなければ、こちらが不利になりますので、これらに対する対抗手段が必要になりますが、ある軍事ライターの記事が物議を醸しています。その記事とは↓

http://toyokeizai.net/articles/-/88753

ライターは致命的な勘違いをしています。自衛隊が国内の電波法の壁によって思うように作戦が行えないのはその通りですが、本来の早期警戒機がECMを行うことはありません。敵対国は我が国のレーダーの周波数を収集して、有事の際にその周波数の妨害電波を発して自衛隊のレーダーを無効化しようとしているのはその通りです。そしてそれこそがECMとなります。

これに対抗するのがECCM(電子対策)、またはEP(電子防護)と呼ばれる手段で、一般的にはレーダーの周波数を他の周波数に切り替えて妨害を無効化します。記事はECMとECCMを取り違えていますが、折角の問題提起が基本的な事実認識の誤りで肝心の論点がぼやけてしまっています。この記事のライターは、独自の視点で自衛隊に関する問題点を取り上げていますが、論調に独善的なところがあって主張が的外れとなることが良くあります。今回も、折角の自衛隊の装備が国内の規制によって十分生かされていないと言う切り口だったのですが、早期警戒機の機能そのものを誤認しているようでは何をか言わんやです。

指摘にあった早期警戒機のE-2Cは搭載レーダーがAWACSのE-767が搭載する2GHz帯よりも低い400MHz帯を使用しており、ステルス機の探知にも大変有利だと言われています。敵対国の侵入に対する折角のアンテナである早期警戒機の性能を100%発揮することは国益に叶うことであり、そのことに対する問題提起は今後に対する一石を投じるものとして意義があったことは間違いありません。

P9280245r

手前の機体が早期警戒機のE-2Cです。

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