秋色めいた浜松城
80歳を迎えても現役で南アルプスの山々に登り、フィルムカメラで山岳写真を撮り続ける超元気な老人パワーの知人が浜松城公園北側にあるホテルのロビーで個展を開くと聞いたので、登城をかねて昨日の日曜日に行って来ました。
かつてモノクロームの写真集を自費出版ではなく、地元新聞社からの企画で出版した腕前は確かで、山岳写真の宿命であるお天気次第の撮影条件の中で、アマチュアとして一定水準の作品を多数残すことには、かなりの登山回数があったことが見てとれました。
さて、本題です。浜松城には、8月に行われた浜松市による石垣発掘調査の現地説明会以来となりますが、少し木々が色づいて来たようです。
市役所北側の歩道もこんな具合です。
雲が多いのが残念でしたが、陽射しを待って色づいた木々に囲まれたお城をパチリです。
現在の発掘調査跡地です。土嚢が積まれて石垣は外部から見えなくなっています。本来はここから北側が本丸となっていましたが、城跡を公園化する過程で石垣が壊されて現在の姿になってしまいました。今後石垣や発掘された家康時代の堀跡をどう保全していくのか、内部で検討されていることと思われますが、数年先には富士見櫓の復元工事を控えており、資材搬入路として後方のスロープは当面残さざるを得ないのではないかと思われます。
浜松城主から出雲に転封となった堀尾吉晴が築いた松江城天守が、今年7月に国宝に指定されました。双方の城とも付櫓を持ち、天守内部に井戸を備えると言う共通した特徴があります。現在の建物はこれらを全く考慮せずに戦後建てられたもので、もちろん家康とは何の関わりのないものです。
山内一豊が旧領の掛川城を偲んで高知城の天守を築いたように、吉晴も浜松城天守を下敷きとして松江城天守を構築したと考えるのが妥当だと思われます。一日も早く、松江城を彷彿させる天守が再興されることを願っています。
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