インド高速鉄道に新幹線方式を導入
近代化を進めるインドですが、社会インフラの整備は十分とは言えず、鉄道輸送を見ても未だに列車に乗客が鈴なりになっている映像を見かけます。このような中、インド最大の都市ムンバイとアーメダバードを結ぶ全長500Kmの高速鉄道計画に新幹線方式の導入が決定しました。当初はフランスが有利と見られていましたが、フランスのTGV方式は踏切を持つ在来路線を運航する方式なため、専用軌道を走らせる安全な新幹線方式を売り込んでいました。
インドネシアへの売り込みでは価格面で中国に逆転受注されてしまいましたが、短い間隔で列車を運行できる新幹線方式のメリットが受け入れられたものと思われます。先日フランスで、TGVの新規に開通を予定していた路線で脱線死亡事故がありましたが、在来線の急なカーブ進入前の減速不足が原因でした。
インドにおいては新幹線方式よりも運航費が安くできるTGV方式の方が合っているのではないかとの意見がありますが、重大な鉄道事故が頻発するインドで、高速運転を行なうことを考えれば、事故防止の観点から新幹線方式の方が優れていることは間違いありません。経済性からの旅客の確保の問題も、安全性を確保しながら運航本数を増やすことで運賃を安くすることが可能です。
着工は2017年、完成は2023年の予定ですが無事に工事が行われることを期待したいと思います。
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