« 今日はクリスマスイブ | トップページ | ひじきの含有鉄分が10分の1に »

2015年12月24日 (木)

MRJが量産機の納入開始を1年延期

三菱航空機は本日、MRJの主翼の強度に問題がある可能性があるとして、初号機の納入を1年延期することを正式に発表しました。納入の遅れについては先週公表していましたが、理由については明らかにされていませんでした。

国土交通省の型式証明を取得するには、通常飛行時に加わる加重の150%まで堪えられる強度が必要とされますが、そこまでの強度に達していない可能性があることが判ったと言うことです。

初飛行以来、試験飛行は合計3回行われ、試験結果は良好だったということですが、この過程で主翼表面に強度不足を想定させる事象が発生した可能性があります。主翼の強度問題についてはF-2戦闘機の開発過程でも発生したことがあり、軽量化と強度のバランスを取ることがいかに難しいかが覗えます。もっと以前の戦後初の国産旅客機YS-11では機体強度が必要以上に頑丈であったことが指摘されていますが、これは設計陣が旧軍の軍用機の開発に携わった人たちが主になっていたことで、安全性の確保のため、とにかく強度を高める設計をしたためです。

現在の航空機では想定設計飛行寿命と言うものが設定され、例えば想定設計飛行寿命が5000時間であれば、通算の飛行時間が5000時間に達するまで所定の機能、強度を保つことが要求されます。仮に想定設計飛行寿命が5000時間であるのに、実際は1万時間飛行が可能であったとすれば、耐久性に優れていると言う評価ではなく、不必要な強度を備えていたと評価されます。つまり、必要以上に強度を高めたことで、機体重量が増加してしまったのに対し、適正な強度であったならもっと軽量化でき、速度や燃費が向上できたであろうと言うことです。

MRJは燃費を従来機の20%向上させたと言うのがセールスポイントとなっていますので、機体の軽量化は必須でした。このしわ寄せが主翼強度に反映されてしまった可能性があります。しかし、まだ開発段階なので設計を見直し、必要な強度を確保すれば良いだけです。もし、このことにより重量が増加するのであれば、他の部分の材質や構造変更で十分対応可能です。このような不具合の洗い出しも試験飛行の主要な目的の一つです。

|

« 今日はクリスマスイブ | トップページ | ひじきの含有鉄分が10分の1に »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: MRJが量産機の納入開始を1年延期:

« 今日はクリスマスイブ | トップページ | ひじきの含有鉄分が10分の1に »