オバマ大統領の広島訪問が決定
伊勢志摩サミットで訪日するオバマ大統領が、その後に広島を訪問することが決定しました。先にケリー国務長官が訪問したことで、訪問は事実上決定したと見られていましたが、国民の反応を見極めた上で、最終的に決定されました。恐らくですが、非公式に日本政府との調整が行われ、当日に出されるであろうコメントに対する日本側のスタンスを確認した上で最終的に判断が下されたものと思います。
原爆投下から71年、オバマ大統領には何の責任もありませんが、空前の爆発力を持つ原爆を都市の上空で炸裂させたことはジュネーブ条約に明確に違反する犯罪行為です。米国は未だに、戦争の早期集結のためと投下を正当化していますが、そうであれば無人の海上や原野に投下して威力を誇示すれば済んだはずです。
わざわざ空襲をせずに破壊を免れた都市を選定し、爆風の威力や殺傷力を「観察」するために行ったことは明白です。米軍は初の原爆投下を周到に行なうため、外観や重量を原爆と同様に設定した模擬爆弾「パンプキン」を製造して実際の空襲に使用し、訓練を積ませました。その上で、何の通告もなしに一般市民の頭上で炸裂させたのです。
もし早期集結が目的であるのなら、その旨の事前通告がなされてしかるべきです。開戦の暗号電報の解読に手間取り、真珠湾攻撃までに間に合わなかったことを今も口にする割には、自分たちの後付け理由を正当化しているのはダブルスタンダードそのものです。
何はともあれ、米国大統領が被爆地広島を訪れると言うことは、それだけで重大な意味を持つことになります。日本の諺に「目は口ほどに物を言い」がありますが、例え何のコメントを発しなくとも、その意義は計り知れないほど大きなものとなる筈です。
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