浜松基地に再注目
サミットも無事に終了し、浜松基地に前進配備されていたF-15JやE-2Cも、それぞれの舞台に帰って行きました。
航空自衛隊浜松基地には、戦闘機パイロットを養成する第一航空団と早期警戒管制機、AWACSの警戒航空隊の第603飛行隊が配備されています。航空自衛隊第二術科学校の整備用教材としてF-15JとF-2戦闘機が配備されていますが、実戦に運用されることはなく、今回も那覇の第304飛行隊のF-15Jが前進配備されていました。
浜松基地にAWACSのE-767が配備されているのは日本のほぼ真ん中にあり、南北どちらの方面に向かうのにも都合が良いことと、周辺国から一定の距離があり、有事の際に攻撃を受けにくい立地からだと言われています。
しかし、対中国の観点で見た場合、もし日中が南西方面で武力衝突した場合、真っ先に黙らせたいのが遠方から敵機を発見し、味方戦闘機に攻撃の指示を出す浜松基地のAWACS、E-767ではないでしょうか。その意味では配備元の浜松基地が、航空機から発射された巡航ミサイルなどの攻撃の対象になる可能性があり得るものと思われます。
浜松基地に最も近いのが262Km離れた石川県小松基地、次に292Km離れた茨城県百里基地です。いずれも20分から25分ほどで飛来することが可能ですが、初動の20分は大変貴重です。そこで今回のようにスクランブルが予想される事態となった場合には、臨時に浜松基地に実戦部隊を配備するのもありかと考えますが、いかがでしょうか。
福岡県築城基地のアラートハンガーとF-2戦闘機。アラートハンガーはスクランブルする戦闘機が24時間待機している場所で、築城基地の場合、爆弾やミサイルの攻撃に備えて掩体壕(えんたいごう)となっています。写真はスクランブルの訓練で、ゲートを開けてF-2が出て来たところです。
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