どうなる名古屋城の天守木造復元
名古屋の河村市長が提唱している名古屋城の天守を木造で復元する計画が、熊本地震の影響で、新たな論争を呼んでいます。戦前の国宝第一号に指定された名古屋城でしたが、残念なことに第二次大戦の空襲で、焼失してしまいました。幸い多くの写真や実測図が残されていたことから、十分復元は可能として木造での天守の復元が検討されています。
ところが、その矢先に起きた熊本地震で、石垣の芸術品とも言える、加藤清正が築いた石垣の多くが崩落する被害が起きてしまいました。この事態を受け、名古屋市民から木造天守よりも石垣の保全を優先すべきとの声が上がったのも、むべなるかなと思われますが、河村市長は現在の再建天守は耐震性がないとして、あくまでも天守復元を優先する立場を変えていません。
石垣と天守などの建物のどちらを優先すべきかは、大変悩ましい問題であることは間違いありません。ただ予想されている南海トラフによる大地震が発生した場合、震度6以上で倒壊すると言われている現在の鉄筋コンクリートの天守が、、熊本城と同様に損傷する可能性が高いことから、このまま手をこまねいているのも問題です。一番良いのは、石垣を補強しながら天守を木造で再建することですが、果たしてどのような結論に至るのか、その結果が大変気になります。
在りし日の熊本城天守です。
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コメント
名古屋城、悩ましいところですね。
zeroは名古屋で生まれ育ち、名古屋城は、うんざりするほど行きました。
大人になって足が向きませんでしたが、近年やっと行くようになったのですが、展示物の数々を見て歩くのが好きです。
1月、初めて姫路城に行きましたが、当時の作りのまま、つまり名古屋城のように博物館化されてなく、入場者の人混みに流されるままで少しつまらなかったと言うのが正直な感想です。
南海トラフを見越して石垣の補強は是非してほしいですね。天守については当時のままの木造にするのはかまいません。しかし、現在、城内に展示されているものを名古屋城博物館でも別で作って展示してくれればと密かに願っています。
さて、別スレッドでの話題ですが、雨辰さん、白内障の手術をされるんですね。
手術自体は短時間で終わります。事前の麻酔をはじめとした準備ほほうが時間を要するようです。世界が変わるほど見えるようになるそうです。手術が終わり軽快されたときに、雨辰さんがupする写真がどう変わるか楽しみです。
それから、オバマ大統領が広島に書き残したメッセージと折鶴は、どこかに展示されるのでしょうか?
展示されるのなら、すぐにでも見に行ってみたいと思っています。
投稿: zero | 2016年6月 2日 (木) 09時19分
zero さん、コメントありがとうございます。
各地のお城巡りをしていますと、保存の程度が全く違うのに驚かされます。私の地元の浜松の場合は、城主が定着しなかった故と思いますが、天守曲輪(くるわ)以外、ほとんど石垣が残らないほど破壊されてしまい残念でなりません。
戦国の世が終わり、名古屋城が政治的な思惑で作られたのは姫路城と同じですが、権力の象徴としての役割のみならず、軍事的観点からもよくできた城だと思います。
築城当時は何百年もの耐久性を考えて工事をした訳ではありませんので、長い年月の間に石積みが変形したり、石材そのものが劣化するのは避けられません。お城は地域だけでなく、国家の文化遺産だと思いますので、保全については国家予算を投入すべきではないかと思っています。
>白内障
てっきり老眼の進行とばかり思っていましたが、白内障でした。それもカメラのファインダーは遠近の調整ができなくなった左目で見ていたのに、全く気付かなかったのはお恥ずかしい限りです。
術後は視力が大幅に回復するようですが、遠近の補正がどのようになるのかイマイチ判らないこともあり、期待半分・不安が半分といった具合です。
>オバマ大統領の折り鶴
展示を検討中と報じられましたが、具体的なことは今時点では決まっていないようですね。折り鶴は個人としてのオバマ氏が持参して寄贈した位置づけだと思いますが、現職の大統領が原爆投下の地に足を運んだことは、歴史的な意味合いがあると思いますし、今後の核軍縮に弾みがつくことを期待しています。
投稿: 雨辰 | 2016年6月 2日 (木) 10時30分
オバマ大統領の折り鶴ですが、9日から公開されるみたいですね。
投稿: 雨辰 | 2016年6月 7日 (火) 22時32分